銚子市垣根町:阿弥陀院
過日,真言宗智山派・長者山根本寺阿弥陀院(千葉県銚子市垣根町)を参拝した。本尊は,阿弥陀如来・仁王尊。
阿弥陀院に関しては,千葉縣海上郡教育會編『千葉縣海上郡誌』(大正6年・復刻版昭和60年)の1038~1039頁,篠崎四郎編『銚子市史』(昭和56年)の734~735頁に解説がある。
阿弥陀院は,真言宗智山派・新御堂山雲龍院良福寺(千葉県銚子市松岸町)の末寺。
阿弥陀院の縁起に関し,『千葉縣海上郡誌』は,建久元年(1190年)に創始された寺院としており,阿弥陀院のホームページ内で述べられている縁起も同じ。
しかし,『銚子市史』ではこれを否定し,境内に下総式板碑が2基(種子板碑・金剛界大日板碑)あることを根拠にして,鎌倉時代に創始された寺院だろうと推定している。
阿弥陀院の境内には,仁王門,薬師堂(一間半四面)などが建立されている。
仁王門には,祈願のための草鞋等がくくりつけてある。このような祈願の様式に関し,『銚子市史』は,芝山仁王尊として知られる天台宗・天応山福聚院観音教寺(千葉県山武郡芝山町芝山)との類似性を指摘している。
仁王像は,仏師春日の作と伝えられているが,本堂の中に安置されており,通常はその姿を目にすることができない。『銚子市史』では阿弥陀院の境内に阿弥陀堂(間口二間・奥行三間)があるとしており,仁王門の奥にある本堂が阿弥陀堂に該当するのだろうと思う。
阿弥陀院の本尊・阿弥陀如来像は秘仏とのこと。
阿弥陀院は,安倍晴明と垣根の長者・延命姫の伝承のある寺院としても知られており,境内には延命姫供養塔が建立されている。
更に,阿弥陀院の境内地は,かつて,垣根の長者の屋敷があった場所とされており,そのような目で眺め渡してみると,確かに,土塁の残骸のように見えないこともない地形部分が少しだけある。
ちば情報マップによれば,阿弥陀院の境内地全部と隣地にある海上小学校の敷地全部は,海上小学校遺跡と呼ばれる奈良・平安時代の遺跡包蔵地であり,土師器が出土している。
このことから,阿弥陀院の創始が鎌倉時代よりも前の時代に遡るとする伝承は正しいのではないかと考えられる。
阿弥陀院入口と門柱
参道
仁王門前の参道
仁王門
仁王門の彫刻(一部)
同上
仁王門内側の様子
本堂(阿弥陀堂?)
左側の狛犬
右側の狛犬
仁王尊の扁額
本堂の彫刻(一部)
八十八箇所霊場寫し
手水
薬師堂
納経所・庫裏
斜め前から見た納経所
六地蔵
長者供養塔
延命姫供養塔
弘法大師像
古い供養塔
垣根町青年館(旧絵馬堂?)
境内社の鳥居
境内社
境内社(稲荷社)の鳥居
境内社(稲荷社)
境内社
境内地の様子
銚子市消防団第六分団第二部
阿弥陀院
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