いすみ市万木:万喜城跡(万木城跡)(その1)

過日,万喜城跡(万木城跡)(千葉県いすみ市万木)を訪問した。

万喜城(万木城)に関しては,夷隅町史編さん委員会編『夷隅町史 通史編』(平成16年)の220~228頁に解説がある。なお,同書には,万喜城跡縄張図が添付されている。同図は,万喜城の最も精密な図面だと評価できる。
また,夷隅郡役所編『千葉縣夷隅郡誌』(大正12年,1990年復刻版)の330~332頁には,「萬木城址」として,万喜城跡(万木城跡)の解説がある。

『夷隅町史 通史編』の221~222頁にある解説によれば,万喜城(万木城)の周辺は,上総平氏の統領ゆかりの地であったが,その後,武田氏がこのあたりの土地を支配するようになり,そして,武田氏が最初の築城者だったと考えられているようだ。万木城跡のある山の南西側裾にある日蓮宗・廣谷山上行寺(千葉県いすみ市万木)は,武田氏の菩提寺とされている。

武田氏の後には土岐氏が万喜城(万木城)の城主となった。万木城跡のある山の南側裾にある曹洞宗・機岳山海雄寺(千葉県いすみ市万木)は,土岐氏の菩提寺とされており,土岐氏一族の墓所がある。
なお,『夷隅町史 通史編』の222頁では,土岐氏が(戦国時代には)北条氏に与していたことから,極めて峻険で大規模な土塁や堀切等が北条氏の助力により拡充されて築造されたのではないかという趣旨のことが示唆されている。

現在,万喜城(万木城)の主要部分は,万木城跡公園として整備され,見学可能となっており,城の中心部にある櫓台のような場所には天守閣のような形をした現在の展望台が設置されている。この展望台からの眺めはすこぶる素晴らしい。積極的に推奨できる。

万喜城(万木城)の北端付近にはやや孤立した小山(浅間山)があり,その頂上付近に浅間神社が祭られている。最初にこの小山に登り,参拝後,この小山を降り,万木城跡公園まで登る舗装道路を歩いて登った。

万木城跡公園内にはちゃんとした駐車場があるのだが,途中の道路の道幅が非常に狭く,一定間隔で自動的に切り替わる信号の表示に従って交互に通行するようになっている。
この信号機のある場所の手前(万木城跡公園の北側)には小規模な駐車場とトイレが設置されており,ここから先を自動車で登ることに抵抗感のある人はこの小規模なトイレにクルマを停めることもできる。
私は,万木区民センターの駐車場にクルマを停め,そこから先は徒歩で往復。

道を登り切ったところに駐車場と展望場所があり,その脇の少し高くなった場所には小さな正一位城山稲荷宮が祀られている。一般に,土岐氏は,城や館等に稲荷神社を祀ったとされている。例えば,塙城跡(茨城県稲敷郡阿見町塙)にも稲荷神社が祀られていた。敬意を表する趣旨で万喜城(万木城)の正一位城山稲荷宮を参拝した。


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北西の方から見た万喜城(万木城)のある山(一部)


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西の方から見た浅間山のある場所付近の様子


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万木区民センター


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北側斜面にあるトイレと駐車場


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万木城跡公園への登り道


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万木城跡公園北側斜面にある段状の郭跡


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同上


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万木城跡公園への登り道(続き)


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万木城跡公園の駐車場付近の様子


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万木城跡公園の駐車場と展望場所


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駐車場付近から見える景色
(写真奥はいすみ市今関~深谷方面)


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稲荷神社の鎮座地付近


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正一位城山稲荷宮


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説明板


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説明板


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万木の丘案内マップ


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万木城跡郷土環境保全地域の説明板



 余湖:万木城(夷隅郡夷隅町万喜字城山) 



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