コチドリ

先日,いすみ市内某所を散策中,2羽のコチドリ(Charadrius dubius)を観た。

その中の2羽が比較的近いところにおり,別の1羽が少し離れたところからこちらの様子を窺っているような感じだった。もしかすると親子だったのかもしれない。

比較的近いところにいた2羽のコチドリは,ちょっと近づいた時点で飛び去り,少し離れたところにいた1羽と一緒になった上で,すぐ近くの田の中に降りた。

ところで,一般に,コチドリとその近縁種の識別・同定には困難が伴うことがある。

私が観た個体は,いずれも嘴にややオレンジ色の部分がある。そこで,永井真人著・茂田良光監修『♪鳥くんの比べて識別! 野鳥図鑑670 第3版』(文一総合出版,第3版2019年)の記述を頼りに,イカルチドリ(Charadrius placidus),ハジロコチドリ(Charadrius hiaticula)及びミズカキチドリ(Charadrius semipalmatus)に該当する可能性について検討してみた。

全体的な大きさ(体長)と頭部の形状の特徴から,イカルチドリ(Charadrius placidus)ではないと判断できる。

嘴に関しては,形状と長さ・大きさの特徴を重視すると,コチドリ(Charadrius dubius)の特徴を示していると判断できる。

趾に明瞭な水かきはないので,ミズカキチドリ(Charadrius semipalmatus)ではない。

胸の黒色の帯が前面でつながっており比較的明瞭だと言える。また,眼の黄色のアイリングが明瞭だと言える。

これらの諸点を重視し,ハジロコチドリ(Charadrius hiaticula)及びミズカキチドリ(Charadrius semipalmatus)ではなく,コチドリ(Charadrius dubius)に該当すると判断した。

なお,歩いて移動中に近隣の別の田から飛び去るコチドリを何度か見かけたので,もっと多数のコチドリがいたのかもしれない。


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(田に舞い降りた後に3羽が一緒にいる状態)


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(同上)


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