長生郡睦沢町寺崎・歓喜寺

過日,天台宗・東光山無量院歓喜寺(千葉県長生郡睦沢町寺崎)を参拝した。
新上総三十三観音霊場第五番札所となっている。

歓喜寺に関しては,睦沢村村史編さん会議編『睦沢村史』(昭和52年)の437~438頁に詳細な解説がある。

『睦沢村史』の解説によれば,歓喜寺は,嘉祥2年(850年)に慈覚大師・円仁が本納(現在の千葉県茂原町本納)に仏堂を建立し,阿弥陀如来と勢至菩薩を安置したのが始まりと伝わる古い寺院。長享2年(1488年),土気城主・酒井定隆の七里法華の改革と呼ばれる命令により,古来の寺院全てに関し,法華宗に改宗することが求められ,その命令に従わない寺院は焼却となった。そのため,多数の寺院が他所に移転することになったのだが,歓喜寺もまた,その際に現在の場所に移転した。

その後,歓喜寺は,享保9年(1724年)に堂宇全てを焼失したが,享保13年(1728年)に再建された。

そして,歓喜寺は,徳川家から代々保護を受けた格式の高い寺院。

歓喜寺の仁王門は,元文5年(1740年)に建立された建物。仁王像は,仏師・金田村山崎左京の作と伝えられている。

歓喜寺の寺宝である御朱印状は,睦沢町の有形文化財に指定されている。

なお,歓喜寺の境内地は勝見城跡の一部ともなっており,歓喜寺本堂のすぐ裏にも大きな土塁と虎口のような切通しがある。


IMG_3662.JPG
歓喜寺入口付近


IMG_3661.JPG
六地蔵


IMG_3664.JPG
歓喜寺の説明板


IMG_3666.JPG
睦沢町指定有形文化財・歓喜寺御朱印状の説明板


IMG_3667.JPG
参道


IMG_3670.JPG
仁王門


IMG_3715.JPG
本堂の方から見た仁王門


IMG_3716.JPG
仁王門の装飾(一部)


IMG_3671.JPG
休憩所


IMG_3672.JPG
石段


IMG_3713.JPG
本堂正面


IMG_3705.JPG
女坂の途中から見た石段と本堂


IMG_3683.JPG
本堂


IMG_3703.JPG
斜め前から見た本堂


IMG_3697.JPG
本堂正面の彫刻(一部)


IMG_3698.JPG
同上


IMG_3699.JPG
同上


IMG_3684.JPG
石塔


IMG_3695.JPG
鐘楼


IMG_3689.JPG
梵鐘


IMG_3686.JPG
観世音菩薩


IMG_3691.JPG
本堂裏にある土塁と切通し


IMG_3701.JPG
手水


IMG_3710.JPG
地蔵尊


IMG_3709.JPG
地蔵尊石造建立の経緯


IMG_3679.JPG
勝見城跡南側部分(立入不可能または非常に困難)


 歓喜寺

 余湖:勝見城(睦沢町寺崎字城ノ内)



この記事へのコメント