太東沖を飛行するオオミズナギドリの群れ
2025年6月13日のことだが,太東海浜植物群落(千葉県いすみ市岬町和泉)を再訪した。
海浜の野草を観察しながら散策し,ときどき海の方を眺めた。沖の方を漁船が通過していたので,その写真を撮ろうとして眺め渡すと,背面が灰色,腹面が白色で翼の下側に特徴的な羽毛模様のようなカモメのような鳥の群れが南から北に向かって次々とやってきて通り過ぎるている最中であることを発見した。
私が観た鳥の群れは,全てオオミズナギドリ(Calonectris leucomelas)で構成されていると判断した。10羽前後の群れで移動しており,少し間隔をおいて,次の群れがやっている。私が観ている間だけでも10以上のグループが通過したので,たぶん合計で数百羽に及ぶオオミズナギドリが移動中だったのだろうと推定される。
大東沖から北の方にあるオオミズナギドリの繁殖地としては,井上ひさし作『ひょっこりひょうたん島』のモデルとされている三貫島(岩手県釜石市箱崎町)が広く知られているのだが,繁殖のための春の渡りの時期は毎年2~3月とされているので,渡りのために大群が移動する時期ではない(←ただし,この点に関しては,異なる地理的場所から渡ってくるオオミズナギドリのグループの相違による渡りの時期の相違があり得ることを考慮に入れた全面的な見直しを要するかもしれないと考えられる。)。
私が観たオオミズナギドリは,産卵し,営巣する前に十分に栄養をつけるためにイワシなどを捕食することを目的とする飛翔なのではないかと思う。従って,外房沖のイワシが濫獲によって枯渇すると,外房~三陸のオオミズナギドリも絶滅に向かうことになる。
私がいた岸辺の防波堤からオオミズナギドリの群れが飛行していた場所付近までは相当に距離があるため,私の愛用のコンパクトデジカメでは鮮明な写真を撮影することが最初から不可能だった。
しかし,頑張って手持ちで撮影し.どうにかこうにか識別点を認識できるレベルの写真を撮ることができたと思う。
沖を航行する漁船
同上
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オオミズナギドリ(Calonectris leucomelas)
同上
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