南房総市平久里中:神照寺
過日,朝日山神照寺(千葉県南房総市平久里中)を参拝した。本尊は,十一面観世音菩薩。
安房国三十四観音第十四番札所となっている。
神照寺に関しては,千葉県安房郡富山町教育委員会編『平群村誌』(昭和33年)の291~293頁に詳細な解説がある。
『平群郡誌』の解説は,廃寺としての神照寺の解説となっており,それによると,「本寺の開祖は,寛政九年七月十二日に遷化した法印有慶」。嘉永6年に堂宇が焼失し,約7年後の安政6年に再建されたが,明治5年に廃寺となり,その後,しばらくの間は地元の檀家が十一面観世音像を共有して管理していたものの,修理等が難しくなったため,明治11年7月に曹洞宗・富士山泉龍寺(千葉県南房総市平久里中)に預けられ,その管理の下に置かれているとのことだ。
神照寺は,元は真言宗の寺院だったようなのだが,上記のような本尊が曹洞宗・富士山泉龍寺に預けられることになった経緯から,現在では曹洞宗の寺院として位置づけられている。
現在,平群天神社の右隣に神照寺観音堂がある。観音堂の内部には厨子があり,本来であればこの厨子の中に十一面観世音菩薩像が安置されるべきなのだろうと考えるが,堂内の様子からすると,堂内には安置されていない。曹洞宗・富士山泉龍寺の管理のままになっているのではないかと推測した。ただし,直接に確認しているわけではないので,確実ではない。
神照寺観音堂前の石段
神照寺観音堂正面
斜め前から見た神照寺観音堂
弘法大師供養塔(天保14年)
地蔵尊
古い手水
境内地の様子
(左:平群天神社・右:神照寺観音堂)
「赤い布かけ・・・」の歌の碑
説明板
休憩所
観光案内図
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