館山市:ハマウツボの自生地
先日,本来の仕事である調査を兼ねて南房総を訪問した。2025年5月7日には,千葉県館山市内にあるハマウツボ(Orobanche coerulescens)の自生地を訪問した。
ハマウツボは,カワラヨモギ(Artemisia capillaris)などの根に寄生する植物であり,葉緑素をもたず,葉もない。5月初旬に穂状花序を地上に出して紫色の花を開花させるが,花後は茶色になり,ヤセウツボ(Orobanche minor)のような感じの姿となる。
ハマウツボの植物体の一部が地上に出ているのは5月初旬頃だけなので,この時期を逃すとハマウツボを見ることができない。
ハマウツボは,かつては千葉県~茨城県の海岸等に多数の自生地があったらしいのだが,現在では(護岸工事等のために自然の砂浜の多くが消滅したため)ごく限られた場所のみで見られる希少植物となっている。
三河の植物観察:ハマウツボ 浜靫
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