銚子市馬場町:圓福寺観音堂など
過日,飯沼観音として知られる真言宗・飯沼山圓福寺(千葉県銚子市馬場町)の観音堂を参拝した。観音堂の本尊は,十一面観世音菩薩。
坂東三十三観音第二十七番札所となっている。
圓福寺に関しては,千葉縣海上郡教育會編『千葉縣海上郡誌』(大正6年・復刻版昭和60年)の1027~1034頁に非常に詳しい解説がある。
圓福寺は,弘仁年間に空海の開基により建立された古い寺院とされている。本尊の十一面観世音菩薩に関しては,更に古い伝承がある。
鎌倉時代には海上氏の保護を受け,江戸時代には徳川家の保護を受けて堂宇を整備し,大いに栄えたが,太平洋戦争末期である昭和20年に空襲を受け,堂宇を焼失した。
現在の諸堂は,その後,順次再建されてきたものだが,どの建造物も非常に立派で,荘厳なつくりになっている。
圓福寺の諸堂の中で観音堂や五重塔などは銚子港のすぐ近くにある。それらの堂宇とは別に,圓福寺の大師堂などは少し高いところにある。手持ち時間の関係から,大師堂などの参拝は別の機会に譲ることにした。
圓福寺の享徳十一年在銘梵鐘と釈迦涅槃図附釈迦涅槃図由来書三巻は,千葉県指定の文化財となっている。
また,圓福寺の境内には,飯沼水準原標石がある。明治時代以降のものだが,貴重な文化遺産の一つだと言える。
山門
参道
観音堂
観音堂に奉納された醤油缶
観音堂から見た参道と山門
五重塔
阿弥陀如来像(銚子大仏)
同上
二十三夜堂(満願堂)
文殊堂
鐘楼
鐘楼の彫刻
手水
古い奉納碑など
殉職警察官之碑
望願叶石
境内案内図
飯沼観音の説明板
飯沼水準原標石
飯沼山圓福寺
千葉県教育委員会:釈迦涅槃図
千葉県教育委員会:梵鐘(享徳十一年在銘)
利根川下流河川事務所:飯沼水準原標石
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