佐倉市坂戸:八幡神社と坂戸馬場遺跡
過日,八幡神社(千葉県佐倉市坂戸)を参拝した。祭神は,誉田別命。
八幡神社に関しては,千葉縣印旛郡役所編『千葉縣印旛郡誌』(大正2年)の復刻版である『千葉県印旛郡誌 前篇』(臨川書店,昭和60年)の385~386頁に詳細な解説がある。
鶴岡八幡宮を勧請して創始された神社らしい。『千葉県印旛郡誌 前篇』の解説によれば,棟札には「原近江守の氏神石尾織部の再建」と記されているとのことで,千葉氏の家臣・原氏が創始し,徳川家旗本・石尾氏が再建した神社ということのようだ。
同書の説明によれば,境内社が十社(子安神社・淡嶋神社・翁顯神社・淺間神社・日枝神社・天神社・皇産靈命・雉々子神社・三峰神社・瘤神社)あり,それぞれ三尺四方の建物をもつと書いてある。現在では該当する建物が見当たらず,十社中の九社を合同して祀っているものと推定される小建物がある。ただし,その小建物内のどの石祠がどの境内社に該当するのか分からなくなってしまっている。現存する石祠の造形から推測すると,これらの境内社の大部分が神仏習合のままだったと考えられる。
他方,八幡神社の境内地の大部分は,坂戸馬場遺跡と呼ばれる縄文時代,弥生時代,古墳時代の複合遺跡の遺跡包蔵地となっている。境内には土塁跡のようなものがあるけれども,それが遺跡の一部であるかどうかは不明。境内地等を整地した際の残土のようなものかもしれないのだが・・・かなり気になる。
このあたり一帯に残存している遺跡に関し,全部調べ直した方が良いのではないかと思う。
鳥居
参道
拝殿前の鳥居
手水
拝殿
拝殿側面
本殿
左側の狛犬
右側の狛犬
境内社
境内社(淺間神社)
境内にある土塁跡のようもの
同上
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