香取市佐原イ:荘厳寺
過日,真言宗・諏訪山荘厳寺(千葉県香取市佐原イ)を参拝した。本尊は,聖観世音菩薩。
元は真言宗豊山派に属していたけれども,平成8年(1996)に真言宗の単立寺院となった。
佐原市役所編『佐原市史』(昭和41年)の990頁によれば,荘厳寺は,境内に建立されている板碑の日付などから鎌倉時代に遡る可能性があるけれども縁起等の詳細は不詳であり,現時点においては,寛永18年(1641年)に創建されたと伝えられている寺院。
荘厳寺は,かつては北横宿という場所にあったが,昭和26年(1951年)に現在の場所に移転した。
境内の観音堂に安置されている木造十一面観音立像は,平安時代初期の作とされており,千葉県指定の重要文化財となっている。
この木造十一面観音立像は,香取神宮の別当寺だった金剛宝寺の本尊だったが,明治時代の廃仏毀釈により金剛宝寺が廃寺となったため,荘厳寺に安置されることになったとのこと。
本堂には巨大な頭部だけという特異な形態の不動尊(みしるし不動尊)も安置されている。『佐原市史』の990~991頁によれば,この不動尊は,江戸時代~明治時代の佐原の篤志家・佐藤要助が自分の実家である新潟県蒲原郡菅谷村から勧請し,菩提寺である荘厳寺に納めたものとのこと。実物を拝見した。
荘厳寺入口付近
本堂
みしるし不動尊の説明書
観音堂
木造十一面観音立像由来
大師堂?
忠霊殿
地蔵尊
入口付近にある青面金剛明王
文殊菩薩
観音菩薩・薬師如来
地蔵菩薩・普賢菩薩
弥勒菩薩
勢至菩薩
阿弥陀仏
大日如来
虚空蔵菩薩
獣魂碑
荘厳寺
千葉県教育委員会:木造十一面観音立像
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