つくば市稲荷前:稲荷神社再訪
2024年8月17日のことだが,稲荷神社(茨城県つくば市稲荷前)を再訪し,参拝した。
この日は,稲荷神社の境内地が含まれている赤塚公園のほぼ全域を散策した。
赤塚公園の中央部分付近には古墳のようにも見える築山が幾つかある。これらの築山は,現代において構築されたものであり,古墳ではない。
現時点において,つくば市の中心部に残されている古墳は,この稲荷神社の基壇部となっている古墳だけとなっている。この古墳は,稲荷前稲荷塚古墳または稲荷塚古墳と呼ばれる。
この地区とその周辺には,かつては相当多数の古墳や集落跡遺跡などがあったのに違いないのだが,現在では全く分からなくなってしまっている。
しかし,現在のつくば市の中心部(つくば万博の施設が建設された場所)が古代から近世までずっと完全に無人地帯だったとは到底考えられない。当時存在していた遺跡は,つくば市で開催された科学万博のための区画整理事業によって全部壊滅してしまったと推測される。関連資料が見つからないので,そのように推測するしかない。
これに対し,科学万博の開催とは無関係だった旧桜村地区では,宅地開発等が相当遅れた結果,現在では,極めて多数の立派な官衙跡遺跡,集落跡遺跡などが発見されるという対照的な状況となっている。
つくば市において科学万博が開催された時代は,(現時点における社会的価値基準・評価基準からすれば)科学とは相当の隔たりのある社会環境下にある時代だったのだろう。
稲荷神社の社殿と基壇部(古墳)
同上
赤塚公園の築山
同上
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