つくば植物園で見たメバエの一種
2024年9月4日のことだが,つくば植物園(茨城県つくば市天久保)を訪問した。
園内の砂礫地植物(海岸性)の区画内に植栽されているハッカの花にはしばしばツチバチの仲間やジガバチの仲間がやってくる。そのようなハチの仲間を観察していたところ,触角の形状から,ハエ・アブの仲間と思われる小さな昆虫もやってきているのを見つけ,その写真を撮った。
熊澤辰徳・須黒達巳『ハエハンドブック』(文一総合出版,2024年)で調べてみたところ,106頁の「メバエ科 Conopidae」の冒頭に「メバエ科の一種」として紹介されている昆虫種と非常に良く似ていることがわかった。この図鑑の中に収録されている昆虫種の中では,他に該当しそうな昆虫種は存在しない。
そこで,日本の図鑑には収録されていないけれども海外では既に知られている昆虫種かもしれないと考え,Googleで検索してみたところ,最もよく似た昆虫種として「Conops strigatus Wiedemann, 1824」を見つけることができた。和名の有無は不明。
他に,類似種として,「Conops curtulus Coquillett, 1898(キアシクロメバエ)」,「Conops flavipes Linnaeus, 1758(ジョウザンメバエ)」,「Conops quadrifasciatus De Geer, 1776」,「Conops vesicularis Linnaeus, 1761」と「Conops elegans Meigen, 1804」があるけれども,あくまでも検索可能な写真の範囲内における外形的特徴の比較という範囲内では,私が観た昆虫種とは少し異なる。
たぶん,「Conops strigatus Wiedemann, 1824」そのものであるか,または,その亜種のようなものではないかと考えられるけれども,捕獲してDNAを分析しているわけではないので,確定的なことは言えない。
国立科学博物館筑波実験植物園(つくば植物園)
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