香取市八日市場:金剛寺

過日,真言宗智山派・海龍山金剛寺(千葉県香取市八日市場)を参拝した。本尊は,大日如来。

金剛寺に関しては,千葉縣香取郡役所編『千葉縣香取郡誌』(大正10年)の472頁にその記述がある。ただし,詳しいことは書かれていない。

金剛寺の門柱をくぐり,境内に入ると,幸運なことにも住職とお話しすることができた。挨拶をし,訪問の趣旨などを説明した。
住職は,柔和かつ聡明な方で,金剛寺のことや真言宗のことなどについて丁寧に御教示いただくことができた。まことにありがたいことだと思う。

住職の説明によれば,金剛寺は相当古い時代に開山の寺院であることは間違いないのだけれども,歴史上何度かあった戦乱等のために堂宇が焼失し,寺に伝わっていた文書等が失われてしまった結果,寺の縁起等の詳細がわからなくなってしまったのだという。

住職の案内で本堂内にあがり,本尊を拝することができた。

金剛寺の境内には「なで観音」がある。拝見していたところ,住職の母上から声をかけられ,その説明を受けることができた。
近所の檀家などの方々が四国八十八箇所等の巡礼を無事に完了できた御礼として建立されたものだとのこと。地元の人々との間の良い関係を維持している寺院なのだろうと思う。

金剛寺の境内には古い地蔵尊,板碑,供養塔などもある。

それらの石造物の碑文や印形・種子などを時間をかけて丁寧に読み解けば,既に失われてしまった過去の記憶の一部を復元することが可能なのではないかと思ったのだけれども,長時間うろうろしていると金剛寺に迷惑がかかるだろうと判断し,手短に拝見するだけとした。

なお,金剛寺の境内にある古い板碑・供養塔等の中には,古墳由来の石材の二次利用物が含まれているように思う。金剛城の近くには,城山古墳群(千葉県香取市小見川)がある。


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金剛時入口付近


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本堂

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本堂屋根破風部


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子安観音


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なで観音


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道祖神


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六地蔵など


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古い供養塔・板碑など


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板碑近影



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