カワラケツメイ

2024年9月1日の午前のことだが,乙戸沼公園(茨城県土浦市中村西根~茨城県土浦市卸町)を訪問した。

遊歩道に沿って散策中,カワラケツメイ(Chamaecrista nomame)と思われる植物の花を観た。素晴らしい。

生えている場所の周囲をテープで囲ってあったので,土浦市から委託を受けた事業者が間違って除草してしまわないように目印をつけているということなのだろうと勝手に想像した。

一般に,(事業委託者から特に指示を受けているような場合を除き)除草作業を担当する事業者が希少植物の保全に配慮しながら作業をしていることは極めて少ないように思う。少なくとも,高速道路や幹線道路で除草作業をしている作業員がそのような配慮をしているところを目撃したことは,これまでの人生でただの一度もない。

それはさておき,カワラケツメイは,生薬(漢方薬)の原料として大量に栽培されているので,その分野の専用農園等ではありふれた植物なのかもしれない。しかし,自生のものはそうではなく,最近では滅多に見つけられない植物となってしまっている。

なお,カワラケツメイの近縁種として,アレチケツメイ(Chamaecrista nictitans)とタイワンカワラケツメイ(Cassia lechenaultiana)がある。アレチケツメイは,平成17年に発見された外来植物で,岐阜県~愛知県に帰化しているが,それ以外の地域に拡大しているかどうかは不明。タイワンカワラケツメイも外来植物で,南西諸島などに帰化している。
葉がよく似た植物としてクサネム(Aeschynomene indica)とエダウチクサネム(Aeschynomene americana)があるが,これらの植物の花はカワラケツメイの花とは全く異なる。クサネムは水田などで普通に見られる。エダウチクサネムは外来植物で,南西諸島などに帰化している。


Chamaecrista nomame


Chamaecrista nomame


Chamaecrista nomame


Chamaecrista nomame



 三河の植物観察:カワラケツメイ 河原決明



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