つくば公園通りで観た黒いアゲハ
2024年8月17日のことだが,洞峰公園(茨城県つくば市二の宮)を訪問し,更に,「つくば公園通り」の中の洞峰公園~赤塚公園(茨城県つくば市稲荷前)の間の部分を歩き赤塚公園を散策した。
「つくば公園通り」の途中で湿った場所がある。元は谷津の一部のような窪地があった場所なのかもしれないが,よくわからない。赤塚公園に向かう往路でも洞峰公園に戻る復路でも,黒色のアゲハの仲間が吸水しているのを観た。
うまく写真撮影できなかったけれども,この場所で往路に観たアゲハに関しては,後翅表面の前縁が明瞭な白色(横断する帯状)となっていることを視認したので,オナガアゲハ(Papilio macilentus)のオスだろうと思う。
このオナガアゲハのオスの後翅表面の前縁に白色部分があるという特徴(識別点)は,死体となっている標本では誰の目にも明らかなのだが,生きて動いている個体ではなかなかわかりにくいことがある。とはいえ,飛行中に翅を開いたときにちらりと見えるので,それを確認するようにしている。この時にもそのようにして視認した。念のため写真を撮ろうと試みたけれども,暗い場所だったのでうまくいかなかった。
復路で観た個体に関しては,往路で観た個体と同一個体なのかもしれないのだけれども確実に判別することができなかった。
そこで,復路で観た個体を撮影した写真を確認したところ,ストロボを使用して撮影した写真の前翅の表面がカラスアゲハ(Papilio dehaanii)のようにも見える青色となっているように見えた。
しかし,同一個体を自然光で撮影したピンボケ写真ではそのようには写っておらず,前翅の表面が黒色となっていた。また,後翅の赤色斑紋の特徴はカラスアゲハの斑紋とは異なるものであり,オナガアゲハの斑紋の特徴と符合するものだった。これらの諸点から,やはりオナガアゲハのオスなのだろうと判断した。
このように前翅の表面が自然光下では黒色なのにストロボを使用して撮影したときには青色のように写ってしまった原因としては,愛用のコンパクトデジカメの機能上の特性のようなものにより,そのように自動的に着色になってしまったのかもしれないとも考えたけれども,結局,確実なことは何も言えない。ただし,あくまでも一般論としては,生成AI(generative AI)の機能の一部をカメラに組込む(embed)と,ある条件が重なったときに発生し得ることではないかと考えられる。
他方において,オナガアゲハの鱗粉それ自体が,ある条件下では青色のように見えることがあるということもあり得ることではないかと考えたのだが,手持ちの図鑑を丁寧に読んでみてもどこにもそのようなことは書いていなかったので,よくわからない事項のままとなっている。
更に,オナガアゲハとカラスアゲハの自然交雑であるとの仮説または(つくば市内なので)遺伝子編集により合成された新生物の実験室からの逸出であるとの仮説も(あくまでも机上の理屈としては)成立可能であるけれども,これらの仮説は検証しようがないので,是認されることはないだろう。
往路で観た個体(ストロボを使用して撮影)
往路で観た同一個体を自然光下で撮影したピンボケ写真
復路で観た個体(ストロボを使用して撮影)
復路で観た同一個体(ストロボを使用して撮影)
復路で観た同一個体を自然光下で撮影したピンボケ写真
つくば公園通り
神戸の蝶:オナガアゲハ
昆虫エクスプローラ:オナガアゲハ
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