東京都文京区大塚:護国寺境内の金銅製瑜祇塔(金銅製多宝塔)
過日,真言宗豊山派・神齢山悉地院大本山護国寺(東京都文京区大塚)を訪問した。
護国寺には多宝塔と呼ばれる立派な建物があるが,その建物とは別に,護国寺墓地内の音羽陸軍埋葬地の区画内(柵内)には,これもまた多宝塔と呼ばれている金銅製瑜祇塔が建立されている。
この金銅製瑜祇塔は,かつて,真言宗豊山派・筑波山中禅寺知足院(茨城県つくば市筑波)の堂宇が神仏分離により(仁王門や神橋などを除き)徹底的に破壊された際,護国寺が大金を支払って買い取り,引き取った金銅製仏像(大仏),金銅製仁王像,金銅製地蔵菩薩像等と共に護国寺境内に移転されたもの。
この金銅製瑜祇塔は,筑波山にあった当時は,現在の筑波山神社拝殿裏手の少し高くなった段状の場所(現況は榊を育成するための神域であり立入禁止の場所)に建立されていたようだ。
筑波山から移転された後,現在の音羽講中庚申塔の所在地付近に建立されていたが,比較的最近になって,更に音羽陸分埋葬地の現在の区画内に移転されたとのこと。
金銅製瑜祇塔の現在の所在地は柵に囲われた場所なので,重要な歴史の証拠物でもある貴重な文化財の保護のためには結果的に良い移転だったのではないかと考えられる。
慰霊碑
音羽陸軍埋葬地英霊之塔の由来碑
金銅製多宝塔(金銅製瑜祇塔)
境内のスズメ(Passer montanus)
多宝塔
金銅製大仏
金銅製仁王像
金銅製地蔵尊
この記事へのコメント