柏市手賀:兵主八幡神社

過日,兵主八幡神社(千葉県柏市手賀)を参拝した。祭神は,經津主命・譽田別命。
境内にある大師堂は,東葛印旛大師八十八ヶ所霊場第十三番札所となっている。

兵主八幡神社の創始等の由緒の詳細は不詳。戦国時代に手賀城主・原氏の氏神として祀られていた神社であり,手賀城落城後は原氏の家臣・大山家の氏神として祀られていたらしい。

兵主八幡神社の拝殿は独特の構造をしており,もしかすると神仏習合と関係するのではないかというような印象も受けたが,拝殿内には立ち入っていないので,よくわからない。本殿は,本格的なつくりのもので,とても立派な装飾(彫刻)が施されていた。

拝殿の南側付近に大師堂と聖徳太子堂が建立されている。

文化財という観点から考えると,神仏習合の様子を現代に伝える極めて貴重な神社だと思う。

社殿の東側に立派な鳥居があり,神社として参拝するときはここが正面入口となるようだ。鳥居のすぐ東側にバス停がある。
境内地には南北に直行する参道のようなものがある。これは,普通の参道とは異なり,元は馬場とされていたものだろうと思う。武士の時代には流鏑馬を奉納する場所だったのかもしれない。それゆえ,かなり長い参道のような構造となっている。その北端と南端にそれぞれ鳥居がある。南端の鳥居は撮影しそびれてしまった。
この南北に直行する馬場と思われる道を含め,境内各所に四国八十八箇所の寫しと思われる石の角柱が建立されている。ちゃんと数えたわけではないが,全部で八十八あるのだろうと推測される。

兵主八幡神社の境内社となっている浅間神社は,小さな塚の上にある。
神社の境内地は片山宮前遺跡と呼ばれる縄文時代の遺跡包蔵地となっており,土玉が出土したとのことなのだが,古墳時代の遺跡包蔵地ではない。
そのことから推測すると,浅間神社の基壇部となっている塚は,古墳ではなく,江戸時代~明治時代以降に構築された信仰塚ということになるのではないかと考えられる。


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兵主八幡神社東側(バス停側)入口付近


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鳥居


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沼南町の歴史を歩くの標柱


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兵主八幡神社北側入口付近


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北側にあり「兵主八幡」の額のある鳥居
(写真中央奥の参道端にも南側入口と鳥居がある)


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拝殿前の鳥居


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左側の狛犬


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右側の狛犬


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拝殿


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本殿の彫刻


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社殿側面


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拝殿改築記念碑


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本社屋根改築記念碑


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大師堂


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聖徳太子堂


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境内社(浅間神社)


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境内社(古峯神社)


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境内社


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馬場とされている場所と境内社など


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月山大神・羽黒山大神・湯殿山大神



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