千手ヶ浜のネジバナ

2024年7月29日のことだが,戦場ヶ原(栃木県日光市中宮祠)を訪問した。

赤沼駐車場から出発する低公害バス(有料・大人500円)に乗車して移動した上で,小田代原~千手ヶ浜方面を中心に散策し,いま見られる動植物を観察した。

千手ヶ浜の岸辺で1本だけネジバナ(Spiranthes sinensis)が生えており,開花しているのを観た。

ネジバナは,意外と人家の近くに生えていることが多く,特に丁寧に管理されている芝生のような場所を好んで生育していることが珍しくない。私の自宅の庭にもネジバナが生えてくる。

ところが,野生の自生状態の個体だと判断可能なネジバナを見つけることは必ずしも容易なことではなく,高層湿原等において稀に1本だけ生えているのを見つけることができる程度だ。

その意味で,ネジバナは,人間のライフスタイルに合わせて,現代に比較的近い時代に人間の生活環境に進出した植物なのかもしれないと思う。
日本国において,野生植物であったはずのネジバナに対してそのような変化を促したのは,江戸の植木町の職人達に相違ない。


Spiranthes sinensis
ネジバナ(Spiranthes sinensis


Senju-ga-hama Beach
千手ヶ浜


Explanation
千手ヶ浜の説明板



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