土浦市藤沢:藤沢城本郭跡
過日,藤沢城跡(茨城県土浦市藤沢)の本郭跡とされている場所を訪問した。
藤沢城跡の本郭跡は,神宮寺の南,藤原藤房卿遺跡のある播磨郭跡の東,白山神社のある田土部郭の南東に位置している。本郭所在地の南側の現在では主に田となっている場所の多くは,鎌倉時代~戦国時代頃には,(土手を築き,干拓により耕地とされた場所を除き)霞ヶ浦の続きとなっている水面または泥湿地だったのではないかと推定される。
藤沢城の本郭跡とされている場所の現況は,大部分が草地だった。
立入可能かもしれないのだが,現地に案内板等が設置されていないため,念のため,農道と思われる道から見える範囲内で見学し,敷地内には立ち入らなかった。それだけでも立派な土塁跡などを見学できる。
本郭跡の北側には階段状になった帯郭のように見える場所がある。ただし,往時からこのような地形だったのかどうかはわからない。
本郭の入口は北側にあり,土塁を切った虎口のような形をしている。これも往時からそのような形状だったのかどうかわからない。現況では住宅が建っている場所に虎口と桝形があった可能性はあり得ると思った。
本郭とその西側にある播磨郭との間には谷津のような堀跡がある。この堀跡のような場所には道があるけれども,往時からそのような道があったのかどうかはわからない。
なお,藤沢城全体の構造に関しては,茨城城郭研究会編『【改訂版】図説 茨城の城郭』(国書刊行会,改訂版2017年)の135~137頁にその解説がある。
本郭跡の北側にある帯郭のような場所
本郭跡への入口付近
北の方から見た本郭跡のほぼ全景
本郭跡南東側にある土塁跡(ズーム)
本郭跡の北西側付近(内側)の様子
本郭の西側にある播磨郭との間の堀跡のような場所
(北西の方から見た様子)
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