常陸太田市郷土資料館とその周辺
過日,常陸太田市郷土資料館(茨城県常陸太田市西二町)を訪問した。
郷土資料館となっている建物は,昭和11年(1936年)に実業家・梅津福次郎の寄付により建築されたもので,梅津会館とも呼ばれている。旧大田町役場及び常陸太田市役所として昭和53年(1978年)まで使用された。国登録有形文化財(建造物)となっている。
郷土資料館の1階は常設展示室となっており,2階は特別展などの展示会場として使用される場所のようなのだが,私が訪問した時にはたまたま特別展の準備中のため2階には入れず,1階の常設展示を見学した。
展示物の中には,大方2号墳関連の出土物である大きな円筒埴輪などが含まれている。大方2号墳は民家敷地内にあるため普通は見学できないのだが,その出土物をこの郷土資料館で見学できたことになる。
説明板によると,展示されている円筒埴輪は,元は大方2号墳の墳丘上に立てられていたけれども,後に埴輪棺として転用(二次利用)された状態で発掘されたものとのこと。素晴らしい発見だと思う。
小松徳年監修,高椅靖浩・常陸太田市教育委員会編『常陸國北郡里程間數之記(抄)巻之壹、貮、三』(平成28年),茨城城郭研究会編『図説茨城の城郭3 県北編』(2022年)など,この郷土資料会で販売している資料を幾つか購入した。
常陸太田市郷土資料館正面
正面入口の要石
梅津会館の説明板
梅津福次郎像
大方2号墳関係の出土品の展示
郷土資料館の展示物を見学した後,すぐ近くの西の辻付近にある保存建物などを見学した。東日本大震災で被災した建物が少なくないようなのだが,必要な改修等を咥えた上で観光地としての整備が進められているようだ。
散策途中で立ち寄った立川醤油店でお土産に醤油を1瓶買った。この立川醤油店は,天狗党の乱の遺跡の一つであり,建物内の柱には刀傷が残されているとのことなのだが,拝見しなかった。
西の辻入口付近
阿夫利・道了両神社
改修工事中の建物
立川醤油店
名所案内図
常陸太田市教育委員会:国登録文化財「梅津会館」
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