土浦市高岡:石造二十三夜供養板碑と高岡根古墳の所在地
過日,石造二十三夜供養板碑(茨城県土浦市高岡)を見学した。
この場所にある板碑は,複数ある。いずれも塚の上にある。この塚は,円墳様のものなのだが,公道に面した側は切断されており,コンクリート擁壁で補強されているので,一見すると方墳のように見える。
それらの板碑の中で御堂の中に安置されている2枚の板碑中の手前のものが土浦市指定の文化財となっている。御堂の前には鳥居があり,神仏習合の状態を維持している。全体として,八坂神社(茨城県土浦市藤沢)の境内にある境内社(琴平神社・月讀神社)の様式と似ている。
現地の説明板によれば,文化財に指定されている板碑には慶長十二年(1607年)との記載と阿弥陀三尊を示す梵字があるとのことだが,板碑上部に刻まれている日輪と月輪しか見えない。その他の板碑の詳細は不明。
これらの板碑は,石材それ自体としては,古墳由来の石材の二次利用物のように見える。
いばらきデジタルマップ上の表示によれば,かつて,この石造二十三夜供養板碑所在地付近に高岡根古墳(遺跡番号113)と呼ばれる古墳が存在したが,現在では隠滅したとのこと。
現在では,高岡根古墳の規模,所在していた場所等がよくわからなくなってしまっている。また,高岡根古墳と板碑との関係も不明。
あくまでも素人の直観のようなものに過ぎないが,現在の石造二十三夜供養板碑が安置されている御堂の基壇となっている塚は,高岡根古墳の移築・復元物のようなものだったのではないかというような印象を受けた。
南西の方から見た板碑所在地
南の方から見た板碑所在地
北の方から見た板碑所在地
御堂
説明板
御堂内の板碑
御堂の外にある板碑
奉納碑?
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