土浦市藤沢:松嶽寺と小田成治供養塔

過日,新義真言宗・寶鏡山松嶽寺(茨城県土浦市藤沢)を参拝した。

松嶽寺の由緒等の詳細は不詳。

松嶽寺の境内には,石塔があり,村指定文化財としての石造五輪塔の碑と市指定文化財としての石造五輪塔の碑が立てられている。この「村」とは市町村合併により土浦市の一部となる前の茨城県新治群新治村のことを指す。「市」とは現在の土浦市のことを指す。

村指定の文化財としての石造五輪塔の碑には,この五輪塔に関し,「常陸小田城主十二代小田成治の供養塔で室町時代後期のものである」との解説が付されている。小田成治は真言宗豊山派・月光山無量寿院善光寺(茨城県石岡市太田)に葬られているとのことなので,その墓石は同寺境内にある小田氏累代の墓の中に含まれているのだろうと思われる。
それゆえ,この五輪塔は,墓石ではなく,供養塔とされているのだろう。

土浦市指定の文化財としては,土浦市指定文化財中の工芸品第49番「石造五輪塔」(所有者・神宮寺)に該当すると思われる。指定内容の情報によると,この石造五輪塔は,室町時代のものであり,昭和49年9月21日に文化財指定となっており,その所有者は神宮寺となっている。この神宮寺とは,新義真言宗・小神野山神宮寺(茨城県土浦市藤沢)のことを指すものと考えられる。

なお,松嶽寺の境内地は,元は藤沢城の一部だったようだ。ただ,周囲が住宅地となっているため,城跡所在地として理解するのは必ずしも容易ではない。

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松嶽寺本堂


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石造五輪塔


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同上


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地蔵尊



 土浦市:指定文化財・登録文化財

 余湖:藤沢城(土浦市藤沢字城の内) 



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