筑西市小栗:小栗城跡(その1)
過日,小栗城跡(茨城県筑西市小栗)を訪問した。
小栗城は,常陸平氏・小栗氏の居城とされている山城。図面で見る限り,全体として非常に興味深い形をしており,おおざっぱに言えば,本丸付近を後円部とし,その南に位置する三の丸(本丸南側にある平坦地)を前方部とする前方後円墳のような形状をしている。類似の築城プランをもつ城跡としては,皆川城址(栃木県栃木市皆川城内町)がある。非常に興味深い。
ただし,三の丸所在地付近の現況は笹薮になっており,道もないようなので,立ち入ることができない。そのため,実際には,三の丸所在地付近の地形等の状況を確認していない。
小栗氏に関しては,協和町史編さん委員会編『協和町史』(平成5年)の167~208頁に詳細な解説がある。小栗城跡に関しては,同書188~189頁に解説がある。
小栗城跡は,地元の有志の方々(小栗公等顕彰会)によって整備され,見学しやすいようになっている。このように整備されているおかげで安全に見学できる。まことにありがたいことだと思う。
遊歩道が設置されている場所以外の場所への立入は,基本的に禁止となっているようだし,整備されていないので危ない。
内外大神宮の参道手前の宮本公民館の前に数台分程度の駐車スペースがあり,宮本公民館脇に城址入口碑が立てられている。
内外大神宮の鳥居付近から小栗城跡に向かう山道が分岐している。三本の道があるように見えるが,最も西側の道を進むと小栗城跡入口付近に至ることができる。真ん中の道を進むと内外大神宮境内地西側下にある公園のような場所に出る。この公園は,内外大神宮駄々神楽が奉納される際に関係者が駐車場として利用し,例祭の準備作業等を行う場所なのではないかと想像したけれども,地元の方に確かめているわけではないので確実ではない。その公園のような場所を西に向かって横断すると,やはり最西端の道に合流することができる。
この最西端の道を登ると,小栗城跡碑や説明板のある場所の前を通る。この場所は帯郭のような形状をしているけれども城跡ではなく,耕地整理の結果として生じた段々畑のような形状の土地の一部らしい。
この小栗城跡碑の背後(北側)に空堀の入口がある。
この空堀の途中にある分岐点から西の方に向かって土橋を渡ると本丸の区画に入ることができる。この分岐点には「本丸入口」の石柱が立てられている。このあたりは南北に走る二重堀になっており,西側の堀の方が深い。この堀が防御のための堀として期待されていた堀なのだろうと思う。
宮本公民館
城址入口碑
小栗城跡碑や説明板などがある場所
小栗城跡碑
小栗城築城八百五十三年紀碑
説明板
小栗城跡碑の背後にある空堀入口付近の様子
空堀内の様子
同上
分岐点
土橋
本丸東側の斜面
本丸東側の斜面を登る道
本丸東側にある帯郭のような場所の手前付近
本丸東側にある帯郭のような場所
木々の間で囀るシジュウカラ(Parus minor)
本丸東側にある帯郭のような場所の斜面の様子
本丸東側にある帯郭のような場所南側部分の様子
同上
本丸東側にある帯郭のような場所北側部分の様子
本丸東側にある帯郭のような場所北端付近から見える景色
本丸東側にある帯郭のような場所から見上げた本丸上部の様子
道順を示す標識
本丸の二段目の帯郭のような場所に登る道
虎口土塁の一部?
二段目の帯郭にある虎口のような場所
本丸への登り道の方向を示す標識
(標識の右の方は本丸北側の断崖)
二段目の帯郭の北東端付近
(この先は本丸北側の断崖)
西の方から見た二段目の帯郭の虎口のような場所付近
北の方から見た二段目の帯郭と土塁跡
二段目の帯郭の南東側付近の様子
二段目の帯郭の南側部分付近
送電線の鉄塔
送電線の鉄塔の前にある標識
(鉄塔の背後地は三の丸付近)
二段目の帯郭の南西側付近の様子
本丸への最後の登り道
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