自宅のラン:台灣萬代蘭(×Holcosia taiwaniana)が開花
結構長い間自宅で室内栽培してきた台灣萬代蘭が開花中。
このランの学名は,長らく「Papilionanthe taiwaniana」とされてきた。しかし,現時点における分類では「×Holcosia taiwaniana」(Syn. Papilionanthe taiwaniana)となっている。×Holcosia taiwanianaは,Holcoglossum quasipinifolium × Luisia teresという交配品種とのこと。
人為的に交配し,原種として流通に置かれた品種なのだろう。
一般に,中国~東南アジア原産とされているのランではそのようなものが幾らでも存在する。
ちなみに,現時点では原種として扱われている様々なデンドロビウムの中には唐代以降(特に清代以降)の中国において人為的に交配され,作出された品種が野生化したものが多数含まれているというのが私見だ。
過去200年くらいの間の歴史を調べてみると,ランを愛する植物学者の圧倒的多数はとても純情だったので,すぐに騙されてしまったということなのではないかと思う。プラントハンターも騙されてしまったのだろう。あとで気づいても黙っているしかない。
いつの時代でも商人というものはすごいものだと思う。
なお,このようなことをするのは世界中で中国人だけだという趣旨ではない(Stephen Jay Gould(渡辺政隆訳)『マラケシュの贋化石』(早川書房,2005年)参照)。
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