川越市伊佐沼:薬師神社
2024年4月中旬のことだが,薬師神社(埼玉県川越市伊佐沼)を参拝した。祭神は,大己貴命・少彦名命・火具土命。境内社として,厳島神社(扁額の記載は辨才天)・愛宕社・稲荷社・天満宮がある。
薬師神社は,川越市指定の有形文化財(建造物)となっている。
仏教寺院のような社名なのだが,この神社は,廃仏毀釈前には天台宗・冷水山医王寺の本尊である薬師如来を安置する薬師堂だったけれども,明治時代の廃仏毀釈により,仏寺としては廃寺とされ,同じ御堂がそのまま薬師神社本殿として転用されたとのこと。
この薬師堂は,棟札の記載から,元和9年(1623年)に川越城主・酒井忠利が大檀那願主となって建立されたものということが判明しているとのことであり,当時としてはかなり格式の高い仏堂だったということがわかる。
それゆえ,境内地には仏教と関係する石仏や供養塔等が多数ある。境内に鳥居と狛犬はない。
ところで,「廃仏毀釈まで安置されていた(行基作とされている)木造薬師如来像はどうなったのだろうか・・・」と疑問に思い,調べてみたところ,現在でもこの建物の中に(十二神将像と共に)安置されていると書いてあるものがあった。
御堂の中を拝見していないので,その真偽は不明。
しかし,もしそのとおりだとすれば,薬師如来を大己貴命だとみなして祀っていることになるのではなかろうか。
適切な調査を実施した上で,薬師如来像も川越市の文化財に指定すべきだろうと思う。
現時点において,伊佐沼に所在する仏像としては,文化財に指定された薬師如来像は存在しないことになっている。
薬師神社入口付近
社号標・地蔵尊・板碑など
板碑(勢至菩薩?)
薬師神社本殿(旧薬師堂)
薬師神社本殿(旧薬師堂)側面
(右手前は辨才天)
説明板
境内社(辨才天)
境内社(愛宕神社・稲荷神社・天満宮)
地蔵尊・正観世音菩薩など
伊佐沼公民館
薬師神社の裏手を流れる水路
水路を泳ぐハシビロガモ(Spatula clypeata)
川越市:市指定文化財 薬師神社
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