伊勢崎市下触町:万徳寺

2024年3月初旬のことだが,石山観世音として知られる真言宗豊山派・観音山北野院万徳寺(群馬県伊勢崎市下触町)を参拝した。本尊は,聖観世音菩薩・馬頭観世音菩薩。
新上州三十三観音霊場第十二番札所となっている。

万徳寺は,延暦3年(784年)に創始された寺院とのこと。本尊の聖観音像は,嵯峨天皇の代に弘法大師空海がこの地を訪問し,自ら刻んでつくったものと伝えられている。

万徳寺の境内には巨岩がある。これは,太古の時代に発生した赤城山の大崩壊による土石流の一部(流れ山)によって形成されたものと理解されている。これらの巨岩を御神体とする磐座信仰があったのだろう。
そのような歴史をもつゆえか,万徳寺の建造物は神佛習合の姿を現代まで明瞭に残している。例えば,万徳寺の入口には鳥居があり,観音堂の前にはとても立派な山門(仁王門)がある。
加えて,万徳寺には天明7年(1787年)の大鰐口がある。この大鰐口は,前橋市の重要文化財に指定されている。

ただ,地理的条件と立地を重視するとすれば,万徳寺は,平安時代~戦国時代には,物見台または臨時の砦としての機能ももっていたと推定される。

なお,万徳寺は,猫寺としても知られているらしく,境内には栄養状態の良い猫がおり,私にすり寄ってきた。


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鳥居


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石段


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山門前の石段


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山門


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上州石山観音沿革


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手水


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大鰐口


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大鰐口近影


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大鰐口の説明板


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観音堂


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観音堂正面の彫刻


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鐘楼


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境内地の様子


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観音堂の背後にある巨岩


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巨岩の近影


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石祠と供養塔


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庚申供養塔


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庚申供養塔など


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石祠


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馬頭観世音


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聖徳太子


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常夜灯


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見守り観音


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おびんずる猫


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境内の猫


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日華親善謹謝重恩之碑


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巨岩


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八海山大神


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六地蔵


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境内の梅



 上州まったり紀行:伊勢崎市下触町・観音山万徳寺

 imap:万徳寺の見守り観音とおびんずる猫



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