加須市北篠崎:浮野の里で見た花など(その3)
2024年4月14日のことだが,本来の調査の仕事を兼ね,浮野の里(埼玉県加須市北篠崎)を訪問した。保全地域全体をくまなく回ることはできなかったが,主要な場所をひととおり見学できた。
トキソウ自生地付近を見学した後,浮野の里の駐車場の少し北西にある「かまえ掘り」と屋敷林を見学した。現に邸宅を構えている私有地内なので,公道から見える範囲内で拝見するだけなのだが,実に立派で,鎌倉時代の武将の館ではないかと思ってしまうような堀と土塁のある御屋敷だった。
水路の内側に堀があるため,二重堀のように見える。
屋敷の四方を土塁で囲むと完全に鎌倉時代の館と同じになるのだが,そうなっていない。
この土塁の上の高い場所に蔵を建てて水害に備えたのだそうで,土塁を掘るために土砂を採掘した場所が「かまえ掘り」になっているようだ。このあたりは全体に低湿地なので,必然的に水害が発生するという前提で生活基盤が構築されていることになる。「素晴らしい!」と言うしかない。
水害が発生しない前提で防御が構築されていない現代の低地にある住宅街とは異なる。
南の方から見た御屋敷の正面
御屋敷の東側を流れる水路
御屋敷の東側にあるかまえ掘りと水路
御屋敷の北東側にあるかまえ掘り
屋敷林と水路
屋敷林と土塁
御屋敷北側のかまえ掘り
御屋敷の土塁の一部
ツグミ(Turdus eunomus)
同上
シロバナタンポポ(Taraxacum albidum)
ノミノツヅリ(Arenaria serpyllifolia)
同上
加須市:浮野の里
浮野の里・葦の会:浮野の里
この記事へのコメント