つくば市北条:北条五輪塔(伝多気太郎義幹墓)
過日,多気太郎義幹の墓と伝えられている五輪塔(茨城県つくば市北条)を見学した。この五輪塔は,無量院の境内地から南の方に少し下ったところにある。
五輪塔の前で合掌してから五輪塔及びその周辺を拝見。
五輪塔の脇には小さな石塔が並べられている。これは,多気氏一族のものなのだろうか?
ところで,一般に,多気氏は,鎌倉幕府の有力御家人であった八田氏(小田氏の祖)との間の争いの中で滅びたとされており,その頃のことに関して『吾妻鏡』の中に断片的な記載があるけれども,その記述に関しては疑問視する見解も多い。
そのような疑問点が存在することを踏まえた上での八田氏と多気氏との間の緊張関係と多気氏の滅亡に関しては,筑波町史編纂委員会編『筑波町史 上巻』(平成元年)の225~250頁(特に244~247頁)に詳細な解説がある。多気氏に関しては,同書149~161頁に詳細な解説がある。多気太郎義幹墓と伝えられる五輪塔に関しては,同書の159頁と440頁に言及がある。
同書の159頁では,この五輪塔所在地付近が多気氏の居館所在地だったのではないかと推測している。もしそうであるとすれば,無量院もまた,元はそのあたり(現代の境内地よりも南)にあったのではないかと考えられる。
多気太郎義幹墓と伝えられている五輪塔
五輪塔右脇に並ぶ石塔
五輪塔左脇に並ぶ石塔
説明板
周辺の景色
週末は古墳巡り:多気太郎義幹の墓 つくば市北条
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