栃木県那須郡那須町芦野:刑部郭跡

2023年1月中旬のことだが,刑部郭跡(栃木県那須郡那須町芦野)を見学した。刑部郭跡は,那須町の文化財(史跡)に指定されている。

刑部郭跡の所在地は,芦野氏旧墳墓の所在地裏手の斜面を更に登った山の尾根一帯であり,現況は竹林となっている。よく手入れされた竹林なので結構広い範囲を見通すことができる。ざっと見た感じとしては,結構大きな規模な要塞のようなものがあったのではないかというような印象を受けた。那須町のWebサイトでは,芦野家の重臣・室越氏の「要害」としている。

室越氏については諸説あるが,「墳墓群(室)の傍ら(腰)にあってその墳墓群を守る者」という意味をもつのではないかと考えた。「室越」の由来に関しては,「もろこし(韓・唐・加羅)」から転じたと解する見解が比較的多く,那須町のWebサイトでもそのような見解を採用しているが,私見では,室越氏の「越」は「腰」から転じたものだと解することになる。

一般に,古墳時代の古墳の墳丘上には墳丘の守護者として盾持ち人の埴輪が置かれていることがある。たぶん,現実に弓や盾をもつ武人一族が墳丘の傍に居住して代々その墳丘群を守護していたのだろうと考えられる。

芦野氏旧墳墓所在地の脇から竹林の中を通る尾根道のようなものがあり,その道から見える範囲内で見学した。


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芦野氏旧墳墓と刑部郭跡の所在地となっている山


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刑部郭跡のある竹林の方に登る山道


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土塁跡の一部?


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同上


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竹林の中を通る小路


 那須町の文化遺産:刑部郭跡



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