稲敷市江戸崎甲:リバーサイド公園

先日,リバーサイド公園(茨城県稲敷市江戸崎甲)を訪問し,公園内の主要部分と周辺の川岸などを散策した。

現在ではリバーサイド公園として整備されている場所付近は,沼里川と小野川との合流地点にあたる。以前は「鍋屋河岸」と呼ばれる桟橋をもつ河岸だったようで,直近のバス停留所には現在でも「浜町」という名称が残されている。
江戸崎町史編さん委員会編『江戸崎町史』(平成5年)の159~161頁によれば,この鍋屋河岸は,明治時代~大正時代頃には,汽船による水上交通の根拠地の1つだったようだ。
リバーサイド公園の南には大正橋という橋があるが,同書の160頁には大正初年当時における大正橋とその周辺を撮影した写真がある。また,同書の167頁には水上交通の拠点の1つだった鳩崎河岸の様子を撮影した写真があり,同書の168頁には「内国通運・銚子汽船・江戸崎丸の定期航路」が図示されている。
現在では往時の面影がほとんど消滅してしまっているけれども,漁業協同組合の建物の所在地は元のままなのではないかと思われ,その施設・建物の位置関係から往時の河岸を推定することは可能となっている。
なお,『江戸崎町史』の162頁には明治42年と大正元年に開催された物産共進会当時における鍋屋河岸付近の地図が掲載されている。
往時の水上交通の産業遺跡(文化遺産)としての側面からも公園整備や説明板の設置等を検討していたら,もう一味違った公園になっていたのではないかと思う。

さて,現代の公園として整備されたリバーサイド公園は,エントランス施設(かぼちゃ広場),広い芝生のある場所(芝生広場),遊具のある場所(ゆうぐ広場)と展望デッキを主要な構成要素としており,一般の来園者がのんびりと楽しめる場所となっている。
駐車場も整備されている。ただし,途中の道が古い商店街当時のままの道幅なので狭いところがある。

かぼちゃ広場にある駐車場にクルマを停め,そこから先は徒歩で往復して見学した。


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浜町のバス停


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かぼちゃ広場


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かぼちゃ広場にある案内板


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芝生広場


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展望デッキの西側を通る水路


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展望デッキ


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船舶の係留場所


Phalacrocorax carbo
カワウ(Phalacrocorax carbo


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同上


Egretta garzetta
コサギ(Egretta garzetta


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小野川方面の景色


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廃船?


Trachemys scripta
アカミミガメ(Trachemys scripta


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上空を飛行する航空機


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大正橋


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小野川桜づつみの標石


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護岸堤


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船溜まり跡?


Ardea cinerea
アオサギ(Ardea cinerea


Ardea alba
ダイサギ(Ardea alba


Anas zonorhyncha
カルガモ(Anas zonorhyncha


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南の方から見た大正橋



 稲敷市:リバーサイド公園

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 侵入生物データベース:ミシシッピアカミミガメ



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