茨城県稲敷郡河内町長竿:かわち水と緑のふれあい公園
先日,かわち水と緑のふれあい公園(茨城県稲敷郡河内町長竿)を訪問し,公園内を散策しながら,園内の動植物を観察した。
かわち水と緑のふれあい公園は,不動免沼と呼ばれる沼を中心にして,周囲に散策路や四阿などを配置した比較的小規模な施設なのだが,駐車場とトイレなどの施設は非常に充実しており,(河内町の許可を得た上で)各種イベント等の開催に使用可能となっている。
散策路の途中にある歌碑などを読みながらのんびりと散策した。
不動免沼にはヒシ(Trapa jeholensis)が繁茂しており,私が訪問したときにはちょうど開花中だった。葉は普通のヒシの葉の形をしているのだが,花はヒメビシ(Trapa incisa)の花のような印象をちょっと与える形状となっており,興味深い。ただし,不動免沼にオニビシ(Trapa natans var. japonica)及びヒメビシが存在するかどうかは知らない。
なお,ヒシ(Trapa jeholensis)は,最近では交雑起源の植物と考えられるようになってきている。たぶんもともと食用のための栽培植物(有用植物)の一種であり,長期間にわたる人為的な選択により優秀な交雑品が生き残ったのだろうと考えられる。
このような事情があるため,ヒシの学名は,現時点では一義的明確に確定されているとはとても言い難い状況にある。
(従来は野生植物だと信じられていた植物種を含め)日本国に存在する野生の有用植物の大半は,人為的に栽培され,選択により品種改良された品種の子孫と考えるのが妥当なので,「交雑起源をデフォルトと考えなければならないかもしれない」という発想を常に頭のどこかに置きながら(全遺伝子の分析を含め)日本国内の全植物種の分類の全面的な洗い直しが求められる時が到来している。
公園入口付近
四阿
大野誠夫歌碑
歌碑の説明板(表面)
歌碑の説明板(裏面)
かわち俳壇西暦二千年記念碑
不動免沼
ヒシ(Trapa jeholensis)
同上
同上
同上
同上
不動免沼の水面を埋め尽くすヒシ
コシアキトンボのオス
(Pseudothemis zonata)
同上
橋
ハクセキレイ(Motacilla alba lugens)
ヒメガマ(Typha domingensis)
シオカラトンボのメス
(Orthetrum albistylum speciosum)
水路と近隣の水田
水路
アカミミガメ(Trachemys scripta)
同上
水路
アブラゼミ(Graptopsaltria nigrofuscata)
同上
アブラゼミの抜け殻
築山
香取神社
河内町:水と緑のふれあい公園
日本の外来種対策:アカミミガメ
侵入生物データベース:ミシシッピアカミミガメ
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