笠間市住吉:教住寺

過日,時宗・住吉山松林院教住寺(茨城県笠間市住吉)を参拝した。本尊は,阿弥陀如来。
茨城百八地蔵霊場第二十八番札所となっている。
本尊の銅造阿弥陀三尊像(善光寺式阿弥陀如来像)は,現在では廃寺となっている新善光寺の本尊だった仏像で,笠間市の有形文化財に指定されている。

教住寺は,貞和2年(1346年)に宍戸朝重の開基,遊行上人によって開山された古い寺院とされている(友部町史編さん委員会編『友部町史』(平成2年)の324頁参照)。教住寺は,元和2年(1616年),明治39年(1906年),昭和13年(1938年)に火災と風害に遭い堂宇を失っているとのことなのだが,現在の堂宇はとても立派なものだった。

教住寺は,全国善光寺会の会員寺となっている。宍戸氏と善光寺との関係,新善光寺(廃寺)の帰趨及び時宗寺院の来歴等に関しては,『友部町史』の248~256頁に解説がある。

教住寺脇の墓地隅には宍戸朝重の供養塔があるとのこと。ただし,教住寺を訪問した際には事前調査が十分ではなかったので場所がよくわからず,見学できなかった。機会があれば再訪したいと思っている。

なお,教住寺の境内地は,寺山遺跡(遺跡番号064)と呼ばれる旧石器時代,縄文時代,古墳時代の複合遺跡の遺跡包蔵地となっている。この寺山遺跡は,教住寺境内地の北側を通る北関東自動車道を越えて,更に北側の台地上まで続いている。


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教住寺入口付近


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古い石段


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本堂


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本堂~客殿・庫裏


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御堂


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観音像


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歴代住職の墓所


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古い供養塔


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六地蔵


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境内林(寺山遺跡該当地)



 全国善光寺会 会員紹介:教住寺

 笠間市:市指定文化財 [銅造 阿弥陀三尊像(あみださんぞんぞう)]

 笠間市:歴史探訪43 宍戸朝重供養碑



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