大田原市北金丸:ザゼンソウ群生地で見た植物(その2)
昨日,栃木県大田原市北金丸にあるザゼンソウ(Symplocarpus foetidus)の群生地を訪問した。素晴らしい場所だと思う。
ところで,このザゼンソウ群生地のすぐ東側には用水路と思われる小川が流れている。
その小川の水面から上に新葉を伸ばしている植物群が見えた。また,水流が少し緩くなっている場所の水面にはウキクサを大型にしたような葉が集まっているように見えた。
木道から降りてその小川に近づくことができないため,至近距離で接写できなかったのだが,ズームでどうにか写真を撮った。
実物を分解して観察した結果に基づくものではないので確実ではないけれども,水面から上に伸び始めているのはオオカワヂシャ(Veronica anagallis-aquatica)の越年株からの新葉,水面に浮かんでいるウキクサを大型にしたような葉はウキアゼナ(Bacopa rotundifolia)のようにも見えるけれども,たぶん,種子から発芽したオオカワヂシャの幼株なのではないかと思う。
ただし,採取して精密に検討していないので,間違っているかもしれない。
これらの植物がオオカワヂシャ等の外来種である場合には,ザゼンソウ群生地の生態系に対する悪影響が強く危惧されるので,全て完全除去されなければならない。
なお,水面下には,絶滅危惧種と思われる植物に混じって,かなり疑問の植物(外来種?)が見えたが,近寄れなかったために同定できなかった。
地元の努力によって植物種を識別・同定し,外来種である場合には適切な対策を検討し,このザゼンソウ群生地を文化財(天然記念物)として指定している大田原市の予算支出によってしかるべく対処すべきだと思う。
ザゼンソウ群生地の東側を流れる小川
同上
オオカワヂシャの新葉?
同上
同上
同上
オオカワヂシャの幼株?
同上
ザゼンソウ群生地から見える景色
侵入生物データベース:オオカワヂシャ
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