2023年2月28日に筑波山梅林とつくば植物園で見たマンサクの仲間の花

2023年2月28日に筑波山梅林(茨城県つくば市沼田)を訪問した。 散策中,遊歩道の脇にマンサクの仲間が植栽され,開花している場所があったので,その花を観察した。

外形的形質を基礎とする限り,少なくとも3種類以上のマンサク品種が混植されているように見えた。

本当に3種類以上のマンサク品種が植栽されているのかもしれないが,もし単一の種類のマンサク属植物だとすれば,北米産のハヤザキマンサク(Hamamelis vernalis)が該当する。

ハヤザキマンサクは,枝によって(シナマンサクと同様に)古い葉が残っていて赤色または橙色の花となるが,別の枝(主として成熟した枝)では鮮やかな黄色の花となり,黄色の花を咲かせている枝では葉がほとんど残っていない。花の中心部の色も異なる。つまり,同一の個体でありながら全く異なる2種類の花を咲かせるという特徴がある。

樹木の形状と樹皮の色の特徴などから推測して,ハヤザキマンサク(Hamamelis vernalis)だけが植栽されていると推定することにした。
個体それぞれの経年年数や植栽場所の日照等の条件の相違から黄色の花だけのもの,橙色の花だけのものがあるという結果になっているのではなかろうか。

筑波山梅林所在地を含む周辺一帯は筑波山生活環境保全林に指定されている。これらのマンサク属植物を植栽する際,環境影響評価が実施されたか否かについては全く知らない。

なお,日本産のマンサク(Hamamelis japonica)は,現時点では,絶滅危惧種とはされておらず,山口県において準絶滅危惧種に指定されているのに過ぎない。
しかし,仮に,日本産のマンサク(Hamamelis japonica)として従来同定されてきた植物種が,実は輸入された外来植物の植栽もしくはその子孫または日本産のマンサクとの自然交雑だとしたら,一体どういうことになるのだろうか?


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マンサク属植物(タイプA)


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同上


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マンサク属植物(タイプAの別個体)


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マンサク属植物(タイプB)


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マンサク属植物(タイプC)


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筑波山梅林でウメの花を楽しんだ後,つくば植物園(茨城県つくば市天久保)を再訪し,純粋な野生種のマンサク(Hamamelis japonica)として植栽されている樹木の花の写真を再度撮影した。
前回訪問時には雲のために少し暗くなり良い写真を撮れなかった。


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マンサク(Hamamelis japonica)の標識


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マンサク(Hamamelis japonica)として植栽されている樹木


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同じ時期に開花している中国産のシナマンサク(Hamamelis mollis)の花と北米産のハヤザキマンサク(Hamamelis vernalis)の花の写真も撮ることにした。


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シナマンサク(Hamamelis mollis)の標識

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シナマンサク(Hamamelis mollis


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ハヤザキマンサク(Hamamelis vernalis)の標識


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ハヤザキマンサク(Hamamelis vernalis


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 Lady Bird Johnson WildFlower Center: Hamamelis vernalis

 Flora of North America: Hamamelis vernalis Sargent, Trees & Shrubs



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