匝瑳市小高:黄門桜と古墳
過日,黄門桜(千葉県匝瑳市小高)とその周辺にある古墳を見学した。
黄門桜の所在地には小さな駐車場があるが,所在地周辺の立地を知りたかったので,飯高寺の駐車場から徒歩で往復することにした。なお,匝瑳市では,周辺道路の幅が狭いため,自家用車による黄門桜所在地の訪問と駐車を遠慮するように公告している。
黄門桜は,徳川光圀が飯高寺を訪問した際に記念として植樹した桜ということで,相当の古樹木ということになる。周囲には柵が設けられ,説明板が立てられている。
途中で見た景色
天神社の北東を通る道路にある標識
南の方から見た黄門桜の前を通る道
黄門桜
同上
同上
黄門桜の説明板
北の方から見た黄門桜の所在地付近
黄門桜の駐車場
黄門桜駐車場付近にあった石祠など(道祖神?)
黄門桜駐車場近くの交差点角にあった大乗妙典供養塔
黄門桜の所在地となっている台地の東側部分は黄門桜古墳群と呼ばれる古墳群の所在地となっている。
黄門桜古墳群は、ちば情報マップ(埋蔵文化財包蔵地)では5基の円墳(所在地の画面表示上では4基の円墳)で構成される古墳群とされているが,千葉県文化財保護協会編『千葉県所在古墳詳細分布調査報告書』(平成2年3月)の127頁では2基の円墳で構成される古墳群となっている。
黄門桜古墳群に関する詳細な情報を記録した資料としては,平岡和夫『千葉県九十九里地域の古墳研究』(平成元年)があるのみのようだ。同書の128頁及び228頁によれば,黄門桜古墳群は,3基の円墳によって構成される古墳群であり,1号墳(直径15.00m・高さ2.55mの円墳)は黄門桜の北東約50mのところにあり,2号墳(直径6.00×2.70m・高さ1mの円墳)と3号墳(直径9.00m・高さ2.00m)は,黄門桜の南東側の畑の中にあるとされている。
1号墳は畑の奥にある。たまたま畑作業をしている方と出会った。挨拶した上で古墳の近くまで行きたい旨をお願いしたところ,土地所有者ではなく土地所有者からその畑を借りて菜園としている方とのこと。通行しても別に差支えないということだったので,その畑の脇の小道を通って1号墳の近くまで行き,見学できた。まことにありがたいことだと思う。
なお,その方の説明によると,墳丘上には笹などが密生しており,その中に分け入ることができないような状態になっているとのこと。
1号墳の墳丘裾部分の近景
2号墳所在地付近は,畑の中にあり,近くまで寄ることができない。道路から見える範囲内で,「たぶんここが2号墳所在地なのだろう」と判断した場所の写真を撮った。その場所には草木が繁っており,墳丘はほぼ消滅しているように見える。
西の方から見た2号墳所在地付近
南の方から見た2号墳所在地付近
3号墳は少し奥まったところにあり,その場所に至る農道があると言えるのかどうか曖昧な状態になっていたので,近くまでアクセスすることを断念した。しかし,ざっと見た感じでは墳丘があるようには見えない。
結局,黄門桜古墳群を構成する古墳の中で墳丘の存在を確認できるのは,1号墳だけなのではないかと思う。
北東の方から見た天神社前に向かう道路
匝瑳市:黄門桜
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