笠間市湯崎:芝沼古墳群

過日,芝沼古墳群(茨城県笠間市湯崎)を見学した。

芝沼古墳群に関しては,友部町史編さん委員会編『友部町史』(平成2年)の92頁にある記載が最も詳しいのではないかと思われる。同頁では,旧友部町道4081号線沿いにある5基の円墳と慈救堂古墳(方墳)の合計6基の古墳で構成される古墳群として理解していると解される。

現在,いばらきデジタルマップでは,古墳群南東端の2基の円墳(1号墳及び2号墳)だけを芝沼古墳群として扱っている。

このブログ記事では,慈救堂古墳を除く5基の円墳で構成される古墳群として芝沼古墳群を理解することにする。

2基の円墳(1号墳と2号墳)はすぐに見つかる。
林の中を通る道路(旧友部町道4081号線)を歩き,他の円墳所在地付近を見学したところ,1基の円墳と思われる塚状地形を見つけることができた。確実ではないが,3号墳と思われる。
残りの2基の円墳(4号墳と5号墳)は,よくわからなかった。

さて,芝沼古墳群の1号墳と2号墳は,常磐自動車道下り線友部SAのEV充電スタンドの西約200mに位置する交差点にあり,対置している。

芝沼1号墳は,古墳群所在地の最南東端に位置し,直径東西14m×南北12m・高さ2.75mの円墳とされている。


IMG_5655.JPG東の方から見た交差点付近と1号墳


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東の方から見た1号墳の近景


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西の方から見た1号墳
(背後の鉄塔や給水塔は友部SAの施設の一部)

芝沼古墳群の2号墳は,1号墳の西側にあり,直径東西8m×南北13m・高さ1.813mの円墳とされている。


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1号墳の西側を通る道路と2号墳
(南の方から見た様子)


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北東の方から見た2号墳


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西の方から見た2号墳


芝沼3号墳~5号墳の所在地は,2号墳の所在地から西の方に向かって林の中を通る旧友部町道4081号線の北西端付近となっている。そこまで歩いてみた。


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林の中を通る道


芝沼古墳群の3号墳は,2号墳の西約200mのところに位置する道路の南側山林内にあり,直径6m・高さ1mの円墳とされている。

それくらいの大きさの塚に該当すると判断可能な塚状地形はあったけれども,その塚状地形部分が確実に芝沼3号墳に該当するかどうかはわからない。少なくとも,いばらきデジタルマップ上では,3号墳が存在しない扱いになっている。


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東の方から見た3号墳


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3号墳の前を通る道路
(東の方から見た様子)


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北の方から見た3号墳


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西の方から見た3号墳


芝沼古墳群の3号墳から更に西200mのところにある道路の北側山林内に4号墳(直径東西11m×南北9m・高さ1.685mの円墳)と5号墳(直径東西4m×南北6m・高さ1.147mの円墳)があることになっている。4号墳の墳頂には,「湯崎村講中 文政六年」銘の石碑があるとのこと。
ちなみに,『友部町史』の92頁では「第七号古墳」と記されているが,「第五号古墳」の誤記と思われる。

該当する場所の現況は,「自然樹院」という造園業者の敷地の東側にある山林(送電線の直下付近)が該当するのではないかと判断したのだが,よくわからなかった。
もしかすると,道路拡張工事等により既に湮滅しているのかもしれない。


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自然樹院の所在地付近


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送電線の鉄塔



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