本庄市のモダン建築物
過日,本庄市内の神社や寺院を参拝した際,歴史的建造物として保存されている幾つかのモダン建物の前を通ったので,それらの建物も見学した。
旧本庄商業銀行煉瓦倉庫(埼玉県本庄市銀座)は,融資の担保として占有する繭を保管するための倉庫。動産の占有を確保する担保権の設定なので民法上の質権に該当する。
現代の若者にとっては,繭が担保物になるということ(=高価な交換価値があるということ)それ自体が理解不能または意味不明になってしまっているかもしれない。とにかく過去の出来事を精密に勉強しようとしない若者が増えており,少しは勉強しているつもりになっている者でも「文字列」を暗記しているだけで,その文字列が具体的にはどのような物体や現象を指しており,どのような意味をもつのかを可能な限り徹底的に調べることなく「わかったつもり」になっているだけの者が多い。符号列を記憶するだけならPC用の簡易ストレージのほうがずっと優れているので,その程度の能力しかないと自覚できないあたりが能力の限界というものなのだろう。とても悲しいことだ。PCにできないことをやれる人間になるべきで,1日でも早くそのことに気づいてほしいと思う。
ただし,「ローマは1日にしてならず」。非常に長い年月をかけた失敗と成功,試行錯誤と改善の積み重ねを経た上で,やっと成功がやってくる。
それはさておき,煉瓦倉庫の中の1階はミニ博物館のようになっており,とても勉強になった。
旧本庄商業銀行煉瓦倉庫
説明板
建物構造上の重要部分である「まぐさ石」の展示と説明
繭の貯蔵袋
陸船車の展示
旧本庄警察署(埼玉県本庄市中央)も見学した。私が訪問したときには内部の見学ができなかったけれども,その外観から当時の洋風建築の流行の状況を知ることができた。
旧本庄警察署
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