名取市愛島笠島:賽ノ窪古墳群とその周辺(その4)
過日,賽ノ窪古墳群(宮城県名取市愛島笠島)を見学した。
賽ノ窪古墳群は,名取市の愛島丘陵付近に分布する30基の古墳で構成される大規模な古墳群。
賽ノ窪古墳群の分布範囲が比較的広いので,ちょっとしんどかったけれども,全て徒歩で廻り,アクセス可能な現存古墳を観察し,神社を参拝し,また,近隣の遺跡を見学した。併せて,可能な範囲内で植生調査も実施した。
賽ノ窪12号墳は,道祖神社(佐倍乃神社)の東側参道入口付近から南東の方に向けて宮城県道39号仙台岩沼線を150mほど下った道路脇にある。
賽ノ窪12号墳の墳丘は綺麗に除草されており,標柱が立てられているので,すぐに見つけることができる。
たぶん墳丘に登ることができるのだろうと思ったのだが,何となく人目が気になり,墳丘に登るのはやめ,周囲から見学するだけにした(笑)
賽ノ窪12号墳は,御上古墳とも呼ばれ,直径18m・高さ3mの円墳とされている。墳頂付近が大きく窪んでおり,石材が露頭している。その石材は石室の残骸のように見える。その窪んだ場所付近が主体部だったのだろうと思う。
また南西側の墳丘上には供養塔が立てられている。これらの供養塔は,古墳由来石材の二次利用物ではないかというような印象を受けた。加えて,北側の墳丘上にも石材がある。古墳由来のものだろうと思う。
北西の方から見た賽ノ窪12号墳の所在地付近
南西の方から見た賽ノ窪12号墳
南西側の墳丘上にある供養塔
南西側の墳丘上にある馬攊神など
西の方から見た賽ノ窪12号墳
墳頂付近にある石材
北の方から見た賽ノ窪12号墳
北側の墳丘上にある石材
賽ノ窪12号墳所在地から南東の方に向けて約50mほど下ったところに賽ノ窪古墳群の標識があり,その近くに案内図のある説明板が立てられている。
この場所から東の方に入る道を進むと賽ノ窪1号墳~賽ノ窪8号墳の所在地付近に至ることができる。
標識
標石
説明板
説明板所在地付近
標識の向かいにある鉄塔
私は,そのまま道を南下して賽ノ窪30号墳を見学し,賽ノ窪29号墳の所在地付近を通り,北上しながら賽ノ窪8号墳~賽ノ窪1号墳を見学したのだが,その前に,いったん西側の方に下って賽ノ窪13号墳の所在地付近を見学した。
賽ノ窪13号墳の所在地近くまでアクセスできる道が見当たらなかったので公道から見える範囲内で見学したのだが,よくわからなかった。もしかすると既に湮滅しているのかもしれない。
賽ノ窪13号所在地付近と思われる場所
同上
賽ノ窪13号墳所在地近くの路傍にあった石材(古墳由来石材?)
西台地区の南端付近から見た景色
西台のバス停
この記事へのコメント