坂東市長須:星八坂神社と古墳
過日,星八坂神社(茨城県坂東市長須)を参拝した。
1棟の社殿に星神社と八坂神社の2社が鎮座している神社。社殿は,境内に立てられている石碑の記載によれば,昭和54年に新築されたものとのこと。
鳥居の手前の参道脇に小さな稲荷神社がある。
鳥居は,金属製のものなのだが,折れて倒れたまま放置されていた。自然災害によるものと推定されるけれども,いつからそうなっているのかよくわからない。
神社境内地周辺には公共駐車場が全くないので,八坂公園(茨城県坂東市岩井)の駐車場にクルマを停め,かなりの距離を歩いて往復し,参拝した。往路では主に農業用幹線排水路(流作自然排水路)の土手上の道を歩いた。
流作自然排水路をわたる三本木橋から北の方に少し進むと,道路脇(西側)に参道入口を示す標柱のある場所に至ることができる。
鵠戸橋付近にある水門と関連施設
同上
鵠戸川(鵠戸橋の北西側)
流作自然排水路(一部)
流作自然排水路にかかる三本木橋
三本木橋付近から見た星八坂神社の境内地付近
(左手の森が境内地・右手が参道入口)
参道入口にある星神社・八坂神社の標柱
参道
鳥居手前にある稲荷神社
折れて倒れたままの鳥居
社殿
社殿の額
社殿側面
庚申塔・二十三夜供養塔など
神殿新築神輿修復記念碑
茨城県教育委員会編『重要遺跡調査報告書Ⅰ』(昭和57年3月)の257頁及び岩井市史編さん委員会編『岩井市史 考古編』(平成11年)の395~396頁によれば,星八坂神社の境内地は,宿古墳と呼ばれる墳丘長46m,後円部直径20m・後円部高さ2.5m,前方部長さ23mで,前方部を南の方に向けた前方後円墳の所在地となっているけれども,社殿新築の際に墳丘の大部分が削平され,前方部の南西端付近の墳丘だけが残さ絵れており,この墳丘残部の上には石室材が置かれている。
墳丘残部の所在地は,鳥居の脇(南西側)付近なので,鳥居所在地に前方部端があり,社殿所在地付近に後円部があったと推定できる。
境内地の東側には幅10m・深さ1mの周溝が残されていたとのことなのだけれども,現在では全部埋め立てられてしまい,周溝の範囲を確認できないような状態となっている。ただ,境内地の外縁は段になっているけれども,墳丘を削平した際に墳土を用いて境内地が広くなるように整地したものと推定され,境内地の外縁の段のあるところが墳丘範囲の外縁と一致しているというわけではなさそうだ。
社殿前から見た鳥居付近
(宿古墳の前方部所在地付近)
宿古墳の前方部(南西端)の残存部分
同上
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