テイカカズラの果実
2022年9月中旬のことだが,金鑽神社(埼玉県児玉郡神川町二ノ宮)の参道を歩いていたら,木の枝から水牛の角のような果実がぶらさがっているのを見つけた。たぶん,テイカカズラ(Trachelospermum asiaticum)の果実だろうと思う。
以前書いたことの繰り返しになるが,神社の神鏡を支える「雲形」と呼ばれる台のルーツは古代中国の楚の国にある。楚の遺跡からは,鹿や水牛の角のような形をした鏡台が出土している。そして,このような造形のルーツは,エジプトの太陽神を頭上で支える角状の台や古代メソポタミアの牛形の造形物にあると思われる。インドの宗教において牛を尊重するのは,その名残りのようなものではないかとも考えられる。そして,DNAの分析研究により,和牛のルーツが南方系の黒色水牛の仲間であることが既に判明している。小さな子牛の段階で舟に載せて南西諸島~日本列島に連れてきたのだろう。
萩原秀三郎氏が撮影した写真の中には,水牛の角の形をした髪型に結い上げた少数民族(中国南部)の女性の姿を示すものがあり,とても興味深い。
テイカカズラの果実は,2個が対になっていて水牛の角のように見えるものが結構たくさんあり,それゆえに古来尊重されてきたのではないかと思うことがある。
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