水戸市杉崎町:杉崎古墳群(その3)

過日,杉崎古墳群(茨城県水戸市杉崎町)の一部を見学した。

杉崎古墳群を構成する主要残存古墳の分布図は,茨城県教育委員会編『重要遺跡調査報告書Ⅰ』(昭和57年3月)の31頁にある。
他方,内原町史編さん委員会編『内原町の遺跡-内原町遺跡分布調査報告書-』(1994年)の分布図Ⅱ-1に分布図があり,12頁~13頁にその解説がある。
『内原の遺跡』の12~13頁にある解説と上記『重要遺跡調査報告書Ⅰ』の記載とを照合し,予め私製の仮分布図を作成しておき,それに従って古墳群を見学した。私製の仮分布図を作成するに際しては,国土地理院の地図も参照し,詳細データとの突合を行い,道である場所を特定した。

富士神社の標柱と注連縄のあるところから富士神社の基壇部となっている杉崎14号墳に至る参道が杉崎17号墳と思われる古墳の上を通っていることは既に述べたとおりなのだが,この参道脇には,杉崎17号墳の他にも多数の古墳があることが知られている。
しかし,現況において,明確に墳丘を識別できるのは杉崎15号墳と杉崎18号墳だけのようだ。
もしかすると杉崎16号墳ではないかと思われるような微細なこぶ状地形部分もあったけれども,それが墳丘またはその残骸であるかどうかは確実ではない。

杉崎15号墳は,杉崎14号墳の南東側(ほぼ同じ標高の場所)に隣接しており,全長32m・高さ1.5mの前方後円墳とされている。あまり高さのない古墳ではあるけれども,実物を見ると,識別可能なレベルだということを理解できる。『内原町の遺跡』の分布図では,西に前方部を向けているものとして杉崎15号墳が図示されている。


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北の方から見た杉崎15号墳の全景


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東の方から見た杉崎15号墳


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杉崎15号墳の墳丘西端(前方部頂?)にある標柱


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杉崎15号墳の墳丘東側部分(後円部?)


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杉崎15号墳の墳丘上から見た杉崎14号墳(右奥)


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杉崎15号墳の西端付近の墳丘上を通る富士神社の参道


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南の方から見た杉崎15号墳の全景


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南西の方から見た杉崎15号墳の全景
(左手の道は富士神社の参道)


杉崎15号墳の所在地から南東の方に斜面を少し下った場所(富士神社参道の東側)に杉崎18号墳がある。杉崎18号墳は,直径18m・高さ5mの円墳とされている。


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北の方から見た杉崎18号墳


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西の方から見た杉崎18号墳


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南の方から見た杉崎18号墳


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杉崎18号墳の墳頂にある標柱


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杉崎18号墳の墳丘上にある石材


杉崎16号墳(直径10m・高さ1mの円墳)の所在地と思われる場所を一応見つけた。その場所は,富士神社の参道の西側脇であり,該当しそうな場所が2箇所ほどあった。
富士神社の参道の下の方の西側脇には古墳由来と思われる石材が集められていた。ただし,単に石材が集められていただけであり,古墳所在地ではないのかもしれない。
富士神社の参道のやや上の方の西側脇には低いコブ状の地形部分があった。これも古墳ではないかもしれない。
結局,杉崎16号墳は,既に湮滅しているのかもしれないと思った。


IMG_4936.JPG石材が集められていた場所


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集められた石材の近影


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杉崎15号墳の少し南西にある低いコブ状地形部分



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