小諸市滋野甲:多古神社

過日,多古神社(長野県小諸市滋野甲)を参拝した。祭神は,事代主命・建御名方命。
「多古」は,「多胡」と同じだろうと思う。祭神から考えると諏訪神社と同じと考えられるが,呼称が興味深い。長野県神社庁の解説によると,元は諏訪神社と称したが,明治時代に多古神社と改称したとのこと。多古駅ができたための改称らしい。
小諸市史編纂委員会編『小諸市史 考古篇』(昭和49年)の171頁には,小諸の「多古」と上州の「多胡」との関係,小諸周辺の類似名称の土地との関係等についての見解が示されている。

そのようなことなどが気になり,多古神社を参拝することにした。
多古神社の境内地は,元は長い尾根状の土地の上だったと思われるのだが,参道部分を横切るように国道18号線が設置されたために,山城の堀切状にばっさりと地山が削られている。そのため,鳥居と拝殿の間は空中になっており,脇の歩道橋を通って参拝することになる。国道のために削られてしまった参道は,本来はとても重要な道であったらしく,鳥居脇に道祖神が祀られていた。
なお,拝殿の前には石段がある。現在では通行不可となっている。道路の反対側にも短い石段がある。推定としては,歩道橋が設置される前には国道18号線を横切って参拝したのではないかと思われる。危険なので,現在ではそのような通行を付加とし,過去の名残りとして石段だけが残されているということなのだろう。

境内の手水殿の柱が何となく土俵の柱のような形状をしており,興味深かった。

クルマを停める場所がわからなかったので,とりあえず芝生田区民会館(長野県小諸市滋野甲)に寄ってみたところ,この場所を起点とするウォーキングマップがあったので短時間であればクルマを停めても差し支えないのだろうと判断し,ここにクルマを停めて参拝することにした。
もし時間に余裕があれば更にその先まで歩いてみたかったのだが,他日の楽しみに残しておくこととしたい。


IMG_1680.JPG芝生田区民会館


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周辺ウォーキングマップ


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鳥居


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鳥居脇にある道祖神


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歩道橋


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歩道橋の下を通る国道18号線


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拝殿前にある通行不可の石段


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拝殿前から見た鳥居側の石段


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拝殿


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拝殿正面の彫刻と神紋


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本殿


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社殿側面


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境内社(山神宮)


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境内社


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境内社


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手水



 長野県神社庁:多古神社



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