千葉県山武郡芝山町小池:小池古墳群(その2)
2022年9月中旬のことだが,小池古墳群(千葉県山武郡芝山町小池)を見学した。
小池1号墳などを見学した後,小池4号墳の所在地まで移動する途中,小池4号墳の北約60mのところにある道を西から東に向かって歩いていると,その道の南側の斜面の竹林内に円墳のようなものがあるのが見えた。
竹林の中ではあるけれども南側斜面上の民家まで続く小路があり,そこから古墳のようなものの所在地まで入れるようだったので,ちょっと見てみた。墳丘のように見えるものの周囲には周溝のような地形もある。墳頂のように見える場所には石祠が祀られていた。
古墳ではないかと思うのだが,既に書いたとおり,現時点では芝山町において把握されていない対象物とのことだ。
そのため,これが何であるのかを現時点で確定することができない。
古墳のようなものの近景
墳頂のような場所に祀られている石祠
周溝?
周溝?
この古墳のようなものがある場所からいったん東の方に移動し,大きな道路を少し南下した後,狭い道路を南西の方に歩き,小池4号墳の所在地に至った。
小池4号墳は,記録上では,直径15.0m・高さ2.7mの円墳とされている。現況は,民家敷地内に若干の残骸があるようにしか見えない。
なお,芝山町教育委員会編『芝山町史 資料集1 原始・古代編』の第2分冊の523頁に掲載されている写真では,民家の外周に設けられ道路に面した土塁のような部分が小池4号墳の残存部分であるとされているが,同書524頁にある古墳測量図と一致しない。民家の外周に設けられ道路に面した土塁のような部分が本当に小池4号墳の一部であるかどうかは不明。
小池4号墳の残存部分と思われる塚状地形
『芝山町史 資料集1 原始・古代編』の第2分冊の523頁掲載の写真で小池4号墳とされている場所
小池5号墳は,小池4号墳所在地のすぐ南側にある。三叉路の中心点のような場所となっている。記録上では,小池5号墳は,直径15.80m・高さ2.30mの円墳とされているけれども,現況では墳丘の中心部だけが残存しており,だいぶ小さな塚状地形となっている。特に墳丘の東側部分はごっそりと掘削され,消滅している。
墳丘裾の石祠
南の方から見た小池5号墳
小池古墳群の最南端に位置する小池6号墳は,小池5号墳所在地の南約50mの畑の中にある。小池6号墳所在地の南側は墓地区画になっている。この墓地区画もまた,かつて,古墳群の一部を構成する古墳が所在した場所なのだろうと思った。
記録上では,小池6号墳は,直径12.60m・高さ2.60mの「遺存良好」な円墳とされている。
しかし,現況では,墳丘の大部分が掘削され,墳丘の南端部分に相当するごく一部だけがわずかに残されているような崩壊寸前の状態にある。「遺存良好」との記録部分は削除し,「ほぼ滅失」と修正すべきだろうと思う。
北西の方から見た小池6号墳
以上のとおり小池古墳群を構成する古墳などを見学した後,古墳群所在地の南側を通る道路の歩道を歩いて,芝山町文化センターの方に戻った。
移動の途中に通った橋の装飾
移動の途中で見た埴輪のレプリカ
移動の途中で見た京寺遺跡所在地付近
移動の途中で見た御田台遺跡所在地付近
芝山町教育委員会が所在している芝山文化センターの建物と埴輪のレプリカ
芝山町の観光案内図
上空を飛ぶ航空機
同上
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