タイヌビエ?

2022年8月下旬のことだが,行田市を散策中,休耕中の畑のようなところでイヌビエの仲間が生えているのを見た。既に種子が熟している。
この仲間の植物の分類と同定は容易ではなく,よくわからない点が多い。水田ではなく休耕中の畑のようなところに生えていたものであり,確実ではないが,たぶん,イヌビエ(Echinochloa crus-galli)ではなくタイヌビエ(Echinochloa oryzicola)だろうと判断した。ただし,交雑の可能性は否定されない。

なお,もともと古代には食用とされた有用植物の一種なので,人為的な播種や選抜等に伴う品種改良的な交雑のようなものもあり得るのではないかと思われるし,それらの栽培品が再び野生化したことによる先祖返りのような形質をもつ個体群もあり得るのではないかと思う。
あくまでも一般論だが,耕地に生える「雑草」の中で食用となり得るもの(または,古代においては食用とされた可能性が高いもの)に関する限り,純粋な野生植物の一種だと考えるのはやめにしたほうが良く,人為的な改良品種の子孫またはそれが野生化したものとして理解したほうがわかりやすい例が少なくない。それらは,人為的な品種改良の手が加わっているので,自然界における突然変異の何万倍もの速度で突然変異的な形質の変化(選抜されたタイプの形質を発現させる遺伝子の保存・維持・増殖)が起きる。
それゆえ,遺伝子分析結果に基づく系統分類においても,通常の方法で(平均値として想定されている)分岐時期だけを想定すると必ず間違う。


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  三河の植物観察:タイヌビエ 田犬稗

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