栃木県下都賀郡野木町野渡:光明寺
過日, 浄土宗・遍照山無量院光明寺(栃木県下都賀郡野木町野渡)を参拝した。本尊は,阿弥陀如来。
本堂落慶記念碑に刻まれた由緒書によれば,光明寺は,弘安3年(1280年)に時宗の寺院として開山したが,昭和17年,宗教団体法の制定にともない浄土宗に改宗し,今日に至っているとのこと。また,本尊である阿弥陀如来像は,解体修理の際の調査結果として,元は平安時代の作と推定される仏像が後代に修理されたものと判明したとのこと。極めて貴重な文化財であることになる。
山門
本堂
六地蔵と六地蔵燈籠
光明寺の本堂落慶記念碑に記されている「宗教団体法」(昭和14年法律第77号)は,第二次世界大戦の終戦前の時代において,国家による宗教活動統制のために制定された法律だったが,民主主義及び自由主義に反するものとして,ポツダム勅令により廃止されている。
戦時中には,同法を法的根拠として,各種宗教団体に対する官憲による弾圧も行われた。
現代では,そのような弾圧が行われたことへの反動として,反社会的な事柄を目的とする似非宗教団体に対しても特に規制がないような状態となっており,それはそれで社会問題の原因となっていないわけではない。
宗教団体法を復活させる必要性は全くないが,社会における「悪」として評価可能な事象に対しては,日本国憲法に定める基本的人権を尊重し,かつ,「権利の濫用の法理」及び「信義誠実の原則」を適切に応用しつつ,(刑法等の刑事法を含め)現行の関連法令の関係条項を適用して対処することが肝要と思われる。
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