本庄市中央:開善寺境内古墳
過日,開善寺の本堂の南西側に位置する墓地区画内にある開善寺境内古墳(埼玉県本庄市中央)を見学した。
開善寺境内古墳は,小笠原信嶺公廟所古墳とも呼ばれ,直径14m・高さ約2mの円墳とされている。北原古墳群に含めて理解する考え方がある。開善寺境内古墳(小笠原信嶺公廟所古墳)については,本庄市史編集室編『本庄市史(通史編Ⅰ)』(昭和61年)の384~385頁に詳細な解説がある。
この古墳の上には,小笠原信嶺夫妻の墓所があり,本庄市の文化財に指定されており,観光案内等においてもその点が強調されているので,古墳としての周知度はかなり低いのではないかと思われる。
あくまでも一般論として,鎌倉時代~江戸時代において,小笠原信嶺夫妻の墓所のように,古代の古墳が後代の墓所として二次利用された例がかなり多数あったものと推測される。
それゆえ,塚状地形地の発掘調査により,例えば,江戸時代の遺物しか検出されなかったとしても,その塚状地形地が元は古墳時代の古墳だった可能性が完全に払拭されているわけではないという点に留意しなければならない。
墓所の前で合掌し,それからその周辺を拝見した。
古墳研究室:本庄市 中央(北原古墳群)・北東部日の出・鵜の森
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