本庄市中央:愛宕神社と古墳

過日,愛宕神社(埼玉県本庄市中央)を参拝した。祭神は,愛宕大神・天手長男大神・子安稲荷大神。
天正19年(1591年)に小笠原信嶺によって勧請され,創建された神社とのこと。

愛宕神社は古墳の上に鎮座している。この古墳は,愛宕神社古墳または(北原古墳群に含めて理解する場合)北原愛宕山古墳と呼ばれ,直径約24m・高さ約4mの円墳とされている。北原古墳群に関しては,本庄市史編集室編『本庄市史(通史編Ⅰ)』(昭和61年)の382~388頁に詳細な解説がある。
墳丘上には愛宕神社の神木となっているケヤキの巨木があり,本庄市の文化財(天然記念物)に指定されている。

愛宕神社の由緒書によれば,愛宕神社古墳は,古墳所在地の西約500mのところに位置する古墳と夫婦古墳であり,その古墳の上には天神社が鎮座するとされている。
その「天神社」に該当し得る神社と古墳を探してみると,愛宕神社の西約200mのところにあった天神社古墳(大正12年の本庄町役場建設に伴い破壊され湮滅・現況は本庄市歴史民俗博物館の駐車場敷地所在地),愛宕神社の北西約300mに鎮座する阿夫利天神社(埼玉県本庄市中央)の境内地にある阿夫利神社古墳が該当する。いずれも500mよりも近いところにある。
後者の阿夫利神社には天神社が合祀されている。その天神社は,阿夫利神社に合祀される前には真言宗智山派・菅霊山自在院慈恩寺境内(埼玉県本庄市中央)にあったとのことで,その所在地は,既に湮滅して現況が本庄市歴史民俗博物館の駐車場敷地所在地となっている天神社古墳(旧地名「寺坂町」)と一致するので,この天神社が夫婦古墳である古墳に該当することになる。つまり,愛宕神社の由緒書の中にある距離の記載は誤記と判断するのが妥当だ。
ちなみに,愛宕神社の西約500mのところには,金鑚神社(埼玉県本庄市千代田)が鎮座している。現在のところ,この金鑚神社の境内地に古墳があるとは理解されていない。


IMG_5205.JPG鳥居


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石段


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狛犬


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社殿


IMG_5183.JPG由緒書


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説明板


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ケヤキの巨木と庚申塔


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ケヤキの巨木の根


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南西の方から見た様子


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南の方から見た様子


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西の方から見た様子


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北の方から見た様子

愛宕神社のすぐ近くに戸谷八稲荷神社という小さな神社がある。この神社も参拝した。


IMG_5238.JPG戸谷八稲荷神社の参道


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戸谷八稲荷神社の鳥居


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戸谷八稲荷神社の社殿



 古墳研究室:本庄市 中央(北原古墳群)・北東部日の出・鵜の森

 神社ぐだぐだ参拝録:愛宕神社(中央一丁目)



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