さいたま市大宮区高鼻町:埼玉県歴史と民俗の博物館
2022年7月中旬のことだが,埼玉県歴史と民俗の博物館(埼玉県さいたま市大宮区高鼻町)を再訪した。今回の訪問の目的は,2022年7月18日まで同博物館で開催されていた「発掘された日本列島2022」の展示を見学するため。
埼玉県歴史と民俗の博物館は,大宮公園の中にある。西側駐車場にクルマ(有料)を停め,弓道場の脇を通って博物館に向かった。弓道場では弓道の練習か何かをしていた。
博物館の前庭付近は弥生時代~古墳時代の遺跡(大宮公園内遺跡)の一部となっている。この場所には弥生時代の竪穴式住居が復元されており,その奥には方形周溝墓が保存されている。つまり,この博物館は,古代の遺跡の実物と一体となった博物館だということになる。
「発掘された日本列島2022」の展示物の中では,やはり,一番の目玉というか,岩橋千塚古墳群(和歌山県)出土の土面のような人物埴輪に強く好奇心を刺激された。他の展示品も素晴らしいものばかりだった。
常設展示も見学した。以前訪問した時と比較すると,一部入れ替えがあるようだ。とても勉強になった。
弓道場
標識
埼玉県歴史と民俗の博物館入口付近
弥生時代の竪穴式住居(復元)と方形周溝墓
発掘された日本列島2022:人物埴輪
(岩橋千塚古墳群出土)
発掘された日本列島2022:双脚輪状文形埴輪
(岩橋千塚古墳群出土)
常設展示:国指定史跡のマップ
常設展示:石皿・磨石
(黒浜貝塚出土)
常設展示:土偶
(真福寺貝塚出土)
常設展示:縄文土器の種類と時代的変化の展示
常設展示:人物を模した指輪(埼玉古墳群・鉄砲山古墳出土)
常設展示:古代中国の酒器のような形状の土器
(埼玉古墳群・奥の山古墳出土)
常設展示:人物埴輪
(埼玉古墳群・奥の山古墳出土)
常設展示:大和朝廷の支配圏拡大と埴輪との関係を示す展示
常設展示:伝北条氏邦の兜
[追記:2022年9月1日]
輪状文形埴輪(岩橋千塚古墳群出土)は,非常に興味深いものなのだが,栃木県佐野市の七軒町古墳からも類似の輪状のものを頭に載せている男子像埴輪が出土している。
栃木県は,古代において紀氏と関係の深い地域だっただけに,ますますもって興味深い。
中軒町古墳出土の埴輪の写真は,佐野市郷土博物館編『佐野の古墳と埴輪』(平成29年)の23頁にある。
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