白石市:鷹巣古墳群(その3)
過日,鷹巣古墳群(宮城県白石市鷹巣,同市緑が丘,同市郡山虎子沢山,同市大鷹沢)を見学した。
鷹巣古墳群の20号墳,21号墳及び22号墳は,緑ヶ丘第2公園内に保存されている。
この公園は,それ自体としては東西に長い長楕円形の小山のようになっているが,宅地開発のために周辺を大規模に掘削した結果として相対的にそのようになったのであり,緑ヶ丘第2公園の山頂は元の地山の高さのままであり,山頂部分を東西に走る散策路が元の道だったと考えられる。この道を西の方に進み,現在では空中になってしまっている緑ヶ丘地内の住宅地の上を進むと,19号墳の脇を通って12号墳(瓶ヶ盛古墳)の所在地に至ることができたはずだ。
つまり,開発される前の往時の雰囲気や景観を想像するためには,この緑ヶ丘第2公園となっている小山の山頂を歩くことが大いに寄与する。
移動の途中で見えた景色
(中央・学校の左手・集落の奥に見える山は36号墳の所在地付近)
白石市鷹巣地区コミュニティセンター
(この建物のやや近くの現在空中となっている場所に18号墳と19号墳があった)
緑ヶ丘第2公園
(公園となっている小山の山頂の高さが元の地山の高さ)
公園西側入口
説明板
西側の登り道終点付近
公園となっている小山の東端付近
(ほぼ直線状に並んでいる山の位置には意味があると考えられる)
山頂東端付近から見た12号墳等所在地付近
山頂東端付近から見えた東北新幹線
公園となっている小山の散策路を東から西に向かって歩いた。東から順に20号墳(前方後円墳),21号墳及び22号墳が並んでいる。
20号墳は,全長18m,後円部直径12m・後円部高さ2m,前方部巾4m・前方部高さ85cm,前方部を南西の方に向けた小型の前方後円墳とされている。しかし,前方部の方向は下り斜面となっていることも関係し,前方部だと明確に視認可能なものを見つけられない。現況は,後円部だけが明確に残されており,円墳のように見える。
墳長付近が凹んでおり,主体部は既に消滅しているか,盗掘されているのではないかと推定される。
東の方から見た遊歩道の様子
(右手前は20号墳)
北東の方から見た20号墳
(左手が後円部・右手が前方部)
北西の方から見た20号墳の後円部
20号墳の西に21号墳がある。21号墳は,直径22~24m・高さ2.2mの円墳とされている。
墳丘付近が大きく凹んでおり,主体部は既に消滅しているか,盗掘されているのではないかと推定される。
(奥は22号墳)
北の方から見た21号墳
西の方から見た21号墳
21号墳の西に22号墳がある。22号墳は,直径22~24m・高さ1.8mの円墳とされている。
墳丘に大きな凹みがあるので,主体部は既に消滅しているか,盗掘されているのではないかと推定される。
22号墳の墳丘上の凹み
北の方から見た22号墳
(奥は21号墳・最奥は20号墳)
公園の西側を降りる階段
公園の西側入口付近
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