白石市:鷹巣古墳群(その2)
過日,鷹巣古墳群(宮城県白石市鷹巣,同市緑が丘,同市郡山虎子沢山,同市大鷹沢)を見学した。
鷹巣古墳群の12号墳(瓶ヶ盛古墳),15号墳,16号墳及び17号墳は,古墳虞の北西端に位置するまとまった区画内に史跡公園として保存されている。
この史跡公園内には,既に湮滅した18号墳(山の神古墳)の箱式石棺及び19号墳の横穴式石室も移築・保存されているから,同じ史跡公園内に6基の古墳(4基の墳丘墓+2基の移築石室)が保存されていることになる。
鷹巣古墳群の12号墳(瓶ヶ盛古墳)の東側には,18号墳(山の神古墳)の箱式石棺が移築・復元されて保存されている。この場所は,宮城県白石市緑が丘地内に含まれる。
(奥に見えるのは17号墳の一部)
北東の方から見た18号墳の箱式石棺(移築・復元)
東の方から見た18号墳の箱式石棺(移築・復元)
18号墳の箱式石棺(移築・復元)の説明板
12号墳の東側には15号墳,16号墳及び17号墳が保存されている。いずれも小型の円墳であり,墳形がくずれているので現地で見てもその範囲がわかりにくいという面はある。それらの古墳の測量図は,宮城県白石市教育委員会編『白石市文化財報告書12 鷹巣古墳群発掘調査概報』(昭和47年5月)の30~31頁にある。
15号墳(円墳)は,12号墳の前方部のすぐ東側に位置している。標柱が立てられており,その標柱に従って識別できる。
東の方から見た15号墳
南の方から見た15号墳
西の方から見た15号墳
16号墳(円墳)は,15号墳の南東側に隣接している。標柱が立てられている。
(左は15号墳・中央奥は17号墳)
南西の方から見た16号墳
(中央奥は17号墳)
16号墳の墳丘上にある石材
北の方から見た16号墳
17号墳は,16号墳の北側に隣接している。17号墳は,南東の方に前方部を向けた小型の前方後円墳とされているけれども,墳形がくずれているため,現地で見ても小型の楕円形墳のようにしか見えない。標柱が立てられている。
なお,16号墳及び17号墳の東側の現況は急峻な斜面となっているけれども,古墳群造営の頃には緩やかな斜面または平坦面であり,その後の長い年月にわたる自然の崩壊等によって現在のような地形になったとも考えられるので,現在の地形のみを前提に墳形等を理解することは間違いかもしれないと思う。
(左手前の低い塚状の部分は古墳ではない)
北西の方から見た17号墳
(右奥は16号墳)
西の方から見た17号墳(標柱の右)
(標柱左手の低い塚状地形は古墳ではない)
(左奥は18号墳の箱式石棺所在地)
以上のとおり,史跡公園となっている区画内にある古墳を見学した後,その区画の北側を通る道路を歩いて東の方に移動した。
史跡公園となっている区画の北側斜面
住居表示板
(上が南・下が北)
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